Android採用でスマホ世代でも簡単に運用できる
スロットインで機能拡張にも対応!
―― なぜWindowsではなくAndroidなのでしょう?
福富 じつはAndroidをデジタルサイネージに利用する、という企画案は以前からありました。コントローラーのスペックを低く抑えられるし、OSのライセンスフィーも節約できます。
―― Windowsからの変更にユーザーも戸惑うのでは?
福富 いえいえ。企業ユーザーの方々も、会社ではWindowsのパソコンを使っているかもしれませんが、自宅やプライベートではAndroidのスマホやタブレットを利用しているかたも多いですからね。
―― 仕事以外でパソコンを使わない人も増えていますから、スマホ世代でも『なるほど、要は大きいスマホだからいつも通りに使えばいいのか』というふうに理解できるのがポイントですよね。
福富 しかし、ライセンスフィーなどが節約できるとはいうものの、市場のニーズに応えるスペックを適切なコストで開発するのは大変でした。
村松 そうしたなかでAndroid内蔵のディスプレイを製品化できたのは、フォックスコン(Foxconn Technology Group、鴻海科技集団)とのコラボレーションが大きいですね。そういった意味ではシャープとして、新しい取り組みになったと思います。
―― 新型のPN-B401/501は、401が40インチ、501が50インチということですが、私たちがよく目にするデジタルサイネージはもっと大きい画面ですよね。今回あえて小型化した理由は?
薄 ビジュアルソリューション事業部 商品企画部の薄です。私も新製品のコントローラー内蔵ディスプレイの企画を担当させていただきました。
メインターゲットのリテール分野の特性を考えてこの2種類になりました。リテール分野のお客様はコスト、特に1店舗当たりのコストを非常に重視されます。また店内ではサイネージを設置するためのスペースを最小限にしたいというニーズもあり、40インチや50インチが喜ばれます。
イーゼルスタンド設置のサイネージを、開店時に出して閉店時に店内に片づける、といった作業が容易にできる重量を考えた、という側面もありますね。
―― では最後に、今後の展開を教えてください。
村松 12年かけて数多くのデジタルサイネージを提案してきましたが、需要はまだまだたくさんあります。さらに今後はインバウンド向け多言語サイネージやパブリックビューイングなども含めて、様々なニーズがあると思っています。
さっそく今回、新たなニーズに応えるべく40インチ・50インチの製品を作りました。これからも“ディスプレイを使って街を変える、オフィスを変える”を合言葉に、様々なニーズに応えていきたいと思います。