2017年はフルサイズ一眼の当たり年だった
では、なぜD850、というか高級フルサイズ一眼が売れているのか。
おそらく年末という時期もあるが、2017年がフルサイズ一眼の当たり年だったからだと思われる。
たとえばニコンがD850以前にフルサイズ一眼レフを発売したのは2016年3月の「D5」以来。D5はフラッグシップモデルで50万円以上する。
それ以前に発売されたのは「D810A」(2015年2月発売、ボディーのみの実売価格は32万円前後)だが、こちらは天体撮影用に特化されたモデルだった。
普通のフルサイズ機として最後に登場したのは2014年9月発売の「D750」(ボディーのみの実売価格 19万円前後)で、約3年が経過している。
ニコンのフルサイズ機を持っているハイアマチュアユーザーなら買い替えたくなるタイミングであり、そのニーズが爆発したのではないだろうか。
前述のとおり、そのほかのメーカーにとっても2017年はフルサイズ機の当たり年だった。
ソニーは4月に新しいフラッグシップ機として「α9」(ボディーのみの実売価格は40万円前後)を投入。さらに10月にはα7シリーズとしては最高画質となるα7R III(同37万円前後)も発売している。
キヤノンも6月にフルサイズセンサー採用のミドルクラスモデルとなるEOS 6D Mark II(同22万円前後)を発売。キヤノンは2016年に上位機種のEOS 5D Mark IV(同37万5000円前後)をリリースしており、毎年コンスタントにフルサイズ機をリプレイスしている。
振り返ってみると、確かにフルサイズ一眼の当たり年だったと思う。とはいえ、30万円超のカメラが売れている現状を見ると、結構景気が良くなっているのではないかと思う。2018年は結構景気のいい年になるのかもしれない。