議論が白熱してくるうちに、なんだか話の流れの雲行きがだんだん怪しくなってきました。
「それ、いま話をすることではないでしょう……」と思いつつも、売り言葉に買い言葉。「それを言うなら、そこは私はこう思いますね」ということで話に乗ってしまうことはよくあります。会議のテーマから逸脱してしまい、ふと気がつけば会議終了予定時間も間近です。本来話し合わなければならなかったことが何も議論できずに、「思えば遠くに来たもんだ」的な会議の終わり方をしてしまった経験はないでしょうか?
売り言葉に買い言葉、そして時間切れ
これは会議が始まってしまうと、参加者の意識がその場の議論に集中していまい、「会議の目的」や「ゴールに対する共通認識」が薄れてしまうことから発生します。
その日の会議の議題や目的を事前に知らされていても、その場の「話の流れ」だったり、「ふだん自分が考えていることをみんなに発信するいい機会だ」と思ってしまう人もいます。結果、会議主催者の思惑から外れた発言で議論が脇道へそれて行ってしまうわけです。また「話の空気」(つまりそれまでの議論の文脈)を理解していない参加者がいる時も、このようなことが起こりがちです。
こんなときファシリテーターがいれば、議論が脇道にそれないように、会議の流れをコントロールしてもらえますが、実際には高いスキルの必要な役割ですから、そのような人が常にいるとは限りません。
この連載の記事
-
第9回
ビジネス
ICTだけなく、機能的で感じのよい空間が会議を盛り上げる! -
第8回
ビジネス
準備も大変、読むのも大変!紙だらけ会議をペーパーレス化ですっきりしましょう -
第7回
ビジネス
本末転倒!? 会議室が空いてないから大事な会議を「先送り」する -
第6回
ビジネス
誰待ちかと思えば、プロジェクター待ち!? その10分が300万円のコストを奪う -
第5回
ビジネス
何を話して、決めたのか。「うろ覚え会議」の後は、何も始まらない。 -
第3回
ビジネス
誰も発言しない「沈黙会議」を盛り上げよう -
第2回
ビジネス
会議の進行や段取りが悪い「ダラダラ会議」を撲滅しよう -
第1回
ビジネス
たった12項目で分かる、ダメな会議=ブラック会議の撃退法 -
ビジネス
ムダばかりの「ブラック会議」を強くする、ほんのちょっとの視点 - この連載の一覧へ