初の3D XPoint採用クライアント向けSSD
インテル、最大8760TBWのモンスターSSD「Optane SSD 900P」を発表 480GBで599ドル
2017年10月27日 22時30分更新
どもどもジサトライッペイです。
ついにインテルがOptaneテクノロジーを採用した、クライアント向けSSD「Optane SSD 900P」を発表しました。ボードタイプ(HHHL AIC)のPCI Express×4接続モデルが280GBと480GBの2モデル。2.5インチのU.2接続タイプが280GBの1モデルをラインアップ。
データ転送速度はいずれもシーケンシャルリードで最大毎秒2500GB、シーケンシャルライトで最大毎秒2000MBと高速です。ランダムリード(4K)は最大550000IOPS、ランダムライト(4K)は500000IOPS。
注目すべきは耐久性で、480GBで最大8760TBWと「え?単位間違ってない?」と思うほどの数値となっております。例えば、同社の64層3D NANDメモリーを採用したSSD「545s」の512GBモデルの耐久性評価は288TBWなので、それのおよそ30倍です。「900P」はインテルとマイクロンが共同開発した「3D XPoint」という新世代メモリーを利用し、従来のNANDメモリーよりも高速かつ高耐久なストレージになっているわけです。
インテルのクライアント向けSSDの保証期間は5年間と他社と比べて長めですが、「900P」もご多分に漏れず長期の信頼性を重視した製品と言って間違いないでしょう。ワークステーションやソフトウェア開発者、そして一般のPCゲーマーにいたる幅広い層にアプローチしていきます。
また、インテルはRoberts Space Industries社と協同で、ゲーム「Star Citizen」における「900p」の最適化を施していると言います。現在PCゲームの多くは、SATA3.0接続のSSDとNVMe対応のPCI Express接続のSSDでは大きな差が生まれづらい状況ですが、ゲーム側の最適化で明確な差異が出ると購入意欲が上がるってもんです。期待しましょう。
「900P」はPCゲームのほか、エンジニアリングワークロードや映画製作にゲーム開発とさまざまな現場で活用できるとインテルは謳っております。
「SPECwpc V2.1 Benchmark」では競合のPCI Express接続のNANDメモリー採用SSDに明確な差をつけております。ワークステーションストレージで指標となる「Iometer Performance」ではその差は最大で約4倍も高速とのこと。
また、7秒間の超巨大なCGシーンをレンダリングするのにSamsung 960 Proでは17.4時間かかるところを、「900P」では6.3時間で終わらせると言います。その際、CPU使用率が跳ね上がっており、より全体処理の効率化が行なわれているようなイメージになっております。
そんな「900P」ですが、価格は480GBが599ドル、280GBが389ドル。日本価格はオープンプライスですが、本日からオンライン小売店で販売していく予定です。「545s」は512GBモデルで179ドル、日本の初出価格は2万3000円程度でしたが果たして……。
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