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LINEのWAVEは最高のバカだが素晴らしい

2017年10月06日 11時00分更新

文● 四本淑三

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パッケージはとても素敵だ

 まず素晴らしいのは梱包だ。これはユーチューバーそのほかのみなさんによるオープンボクシングの儀式を意識したものだろう。外箱のフタを開けると内箱の取っ手が現れ、それを引き起こして内箱を引き出し、内箱の表側にあるミシン目を切り取り、扉を開くころで、ようやくご本尊と対面できる。

 外箱の下には、内箱をスムースに引き出せるよう、エア抜きの穴まで開いているからすごい。

 その代わり、内箱のミシン目を切って一度開けてしまうと、外箱に戻すのはかなり苦労する。そこにもひと工夫が欲しかったところ。というのも、箱から出してみたのは良いものの、クラウドAIが成長するまで待とう、そしてしばらく使わないのであれば、ホコリが付かないようしまっておこうと考える人もいるはずだからである。

 スピーカー外周はクロスで覆われて美しいが、これはホコリや手垢が付きやすい。円錐状の筐体は、つかみ上げようとするとクロス部分に指をかけるしかないので、グリップやハンドルもあった方が良かった。

 内容物は本体のほかに、ACアダプターと電源ケーブル。電源ケーブルの被覆材は、本体のクロスと合わせた色と素材。ACアダプターも、適当に安く調達してきた汎用品ではなくロゴ入りのもの。見た目に関わる部分はなかなかよろしい。

本体側面に電源ボタン、マイクのミュートボタン、そして電源ケーブルの接続端子がある

開発は刻々と進んでいるようだ

 WAVEはWi-Fiを通じてクラウドAIと通信するので、まず設置する場所にはWi-Fiネットワークが必須となる。私の家の場合はSoftbank Airだったが、なんの問題もなく接続できた。

 電源を入れると、設定開始のBGMとしてボンボコボンと音楽が鳴り始めるのだが、この音がやけに大きい上に、起動が終わるまで音量操作を受け付けないので、最初のセットアップは夜中にやらない方がいいかもしれない。で、システムが立ち上がると。

 「こんにちは、クローバです」

 と名乗るが、これも声がでかい。その後、スマートフォン用アプリ「LINE Clova」から接続すると、何をする間もなくいきなりファームアップが始まる。開発は刻々と進んでいるようだ。みんながんばれ! そして再起動を終えると、いきなりこんなことを言い放つのだ。

 「蜂蜜が好きでしたよね?」

 お前は一体そんなことを誰から聞いてきたのだ。クローバだからハチミツなのかもしれないが、唐突過ぎやしないか。

 ともかく、これでやっと使える状態になった。先程の蜂蜜発言の真意はいかなるものか。まずそこから本人にインタビューを始めてみよう。

(インタビュー編に続く)

キャプチャーが途中で切れていて申し訳ないが、iOS用のアプリ「LINE Clova」の画面。音声コマンドが使えなくてもタイマーなどの設定ができる

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著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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