オリンパスは9月1日、ミラーレス一眼「OM-D E-M10 Mark III」の国内での発売を発表した。9月15日発売予定で、ボディーのみの予想実売価格は9万円前後。
「OM-D E-M10 Mark II」の後継機で、外観は各種ダイヤルが大きくなっているほか、グリップがより大きくなっており、操作性が向上している。
エントリー向け製品という位置づけだが、同社の「OLYMPUS PEN」のエントリーモデル(E-PL8/E-PL7)が女性向けのアプローチをしているのに対して、本機はファミリーユーザーにターゲットを定めている。
男性ユーザー(お父さん)も使いやすいように複数の操作ダイヤルを備え、電子ビューファインダー(EVF)も搭載。その代りにモニターが180度回転する自撮りの機構は備えていない。
E-M10 Mark IIから基本機能は変わっておらず、撮像素子は有効1605万画素、4段分の補正が可能なボディー内5軸手ブレ補正、263万画素の有機ELファインダー、3型(104万画素)のタッチパネルモニターなどを搭載する。
変更点はモードダイヤルに「AP」が追加された点。これは多重露出やHDR、台形補正、フォーカスブラケット(ピント位置を変えて複数枚連写する機能)、静音撮影といった、従来設定メニューから呼び出す必要があった機能を簡単に使えるようにしたモードで、ダイヤルを合わせて画面に表示されるメニューを選ぶだけで機能が使える。
また、「SCN」(シーン)モードについてはモードを大きく6つに分類。「人を撮る」や「夜景を撮る」といった目的を選んでから細かいシーンを選ぶ方式になった。
「ART」(アートフィルター)ではブリーチバイパス、いわゆる銀残しのモードが追加され、金属のツヤ感などを強調する写真が撮れるようになった。
このほか、本体上面左端にあった「Fn3」ボタンの代わりに「ショートカット」ボタンを搭載。現在選択されている撮影モードの設定画面を1ボタンで表示できるようになった。
レンズキットはダブルズームキットのみを用意。「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6EZ」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6R」が付属し、予想実売価格は12万円前後となる。