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鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第13回

【鉄板&旬パーツ】CPU簡易水冷キットをGPUに流用できるマウンターに注目

2017年08月27日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII編集部

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圧倒的冷却性能を発揮!

 TDP 200Wをサポートする大型の空冷CPUクーラーでも、「CINEBENCH R15」を実行するだけで、CPUコア温度が100度に達してしまう4.3GHz(コア電圧1.35V)動作中の「Core i7-5960X」(8コア/16スレッド、定格3GHz)を、70度台にとどめる冷却性能を持っていた280mmラジエーター採用のオールインワン水冷キット「Kraken X62」。

 その高い冷却性能はビデオカードでも遺憾なく発揮され、「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」をフルHD、最高品質で実行すると、リファレンスクーラーでは“85度”まで上昇したGPUコア温度は、水冷化により31度ダウンした“54度”を記録。「3DMARK」のプリセットを複数実行した際も、GPUコア温度は最大でも57度にとどまった。

「Core i7-5960X」のコア電圧を1.35Vにアップし、4.3GHz動作に。「CINEBENCH R15」を実行しても70度台を維持

 GPUコア温度が下がったことで、ブーストクロックにも変化が出ており、最大ブーストクロックこそ“1885.5MHz”と同じだったが、「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の負荷の大きな終盤の戦闘シーンでは、リファレンスクーラー時に、“1822MHz”前後で推移していたクロックが、水冷化により“1855MHz”まで伸びていた。

水冷化することで、GPUコア温度はリファレンスクーラーから30度以上ダウンした50度台を実現

 フレームレートが劇的に向上するわけではないが、GPUコア温度やクロックなど、水冷化の効果が目に見える形であらわれるのは、導入コストや敷居が高いだけにうれしいところ。MSIのGPUツール「Afterburner」を使って、常にゲームプレイ中のGPUコア温度やクロックをオンスクリーン表示したくなる。

水冷化の効果をゲーミング中にも目視できるオンスクリーン表示で水冷化の効果を堪能

余裕ある冷却性能を活かして
2GHzオーバーを目指す!

 280mmラジエーターなのもあり、ポンプやファンの動作モードが回転数を抑えた“静音モード”の状態でも、強者感抜群の冷却性能を発揮した「Kraken G12」+「Kraken X62」。

 「Fallout 4」を描画品質“ウルトラ”、3440×1440ドット(G-SYNC、リフレッシュレート100Hz)で2時間ほどプレイしても、GPUコア温度は48~52度で推移し、冷却液の温度も最大で44度と、まだまだ余力十分といった感じ。そこで、GPUコアクロック2000MHzオーバーを目指してオーバークロックを実行することにした。

 GPUオーバークロックには定番ツールのMSI「Afterburner」を使用。「Power Limit」“120%”、GPUコアクロック“+150MHz”に設定すると、すんなりベンチマーク時の最大クロックは2025MHzに到達。そのまま、GPUコアクロックは上げていくと“+180MHz”までパスし、ブーストクロックは最大2088MHzに到達。「Fallout 4」を数時間プレイした際も、GPUコアクロックは2000MHzオーバーで問題なく推移していた。

MSI「Afterburner」を使ってオーバークロックを実施

 今回の水冷化ではメモリーチップや電源回路に、放熱を助けるヒートシンクなどは追加せず、92mmファンでの冷却になるが、定格クロックでのアイドル時の温度は、メモリーチップ33.5度、電源回路31.8度。

 「Fallout 4」2時間プレイ時はメモリーチップ58.4度、電源回路53.2度。さらにオーバークロック時はメモリーチップ61.4度、電源回路60.2度だった。ともに基板裏面での計測になるが、オーバークロック状態で実際に8時間近く「Fallout 4」をプレイしてもゲームのフリーズなどはなかった。

 テストは室温25~27度のバラック状態で行なっているため、PC環境で温度は変わってくるが、ヒートシンクの増設は必須ではないだろう。

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