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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第110回

ワインを飲んだら撮影してマイデータベースを作る「Vivino」を徹底解説

2017年08月16日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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ワインの情報を手軽にチェックできる

 ワインの情報も手軽に確認できる。Googleで検索するよりもはるかに望む情報を簡単に得られるのだ。例えば、双眼鏡アイコンをタップすると「ワイン研究」タブが開く。ワインの種類や価格帯、レーティングを設定して「ワイン検索」をタップすれば、ずらっとワインが表示される。「詳細フィルター」をタップすれば、ブドウ品種や国、ヴィンテージなども条件に追加できる。

 ワインのページではほかのユーザーの評価やレビューコメント、ほかのヴィンテージの評価、ワインメーカーからの説明、使用されているブドウ品種、相性の良い食べ物などが表示される。ブドウ品種をタップすれば、そのブドウの情報もわかるのがうれしいところ。飲む前からこれらの情報をチェックできるのはとても勉強になる。

「ワイン研究」タブからワインを検索できる

「詳細フィルター」でブドウ品種や国、ヴィンテージなども追加できる

条件を狭くしないと数千本がヒットしてしまうほど情報が豊富

気になるワインを開き、情報をチェックする

ほかの人のレビューはとても参考になる。とはいえ、ほとんどは外国語だ

ワインメーカーからの説明やほかのヴィンテージの評価なども登録されている

使われているブドウ品種の勉強もできる


ワインショップやレストランでワイン情報を一覧する

 ワインショップでどのワインを買おうか迷っているときに便利な機能がある。もちろん、前述のとおりラベルを撮影すれば、詳細情報がわかるのだが、その際右にスライドして比較モードにすると、まとめて撮影できる。次々と撮影するとバックグラウンドで認識し、評価ポイントを撮影画面上に表示してくれるのだ。終わったら右下の「比較」をタップすれば、さらに詳細な一覧が表示される。自分でワインを選ぶのが苦手な人は重宝するだろう。

カメラを比較モードにして複数のラベルを次々と撮影する

撮影済みデータが下に表示され、ポイントがポップアップする

「比較する」をタップすると詳細情報を一覧できる

 カメラを左にスライドすれば、「ワインリスト」モードになる。レストランなどのワインリストを撮影すれば、OCR処理をしてワインの情報とリンクさせてくれるのだ。ポイントはメニュー内に表示されるし、タップすれば詳細情報を表示できる。何らかの理由でどうしても店のソムリエと話すことができない、という人は利用してもよいだろう。

 ちなみに、メニューの認識率は完ぺきとはいかないようだ。レイアウトから何からフォーマットがないので当たり前といえば当たり前なのだが。原価BARのメニューでは「ドン・ペリニョン」だけ認識しなかった。

「ワインリスト」モードでメニューを撮影した

撮影場所を選ぶように指示され、その間にOCR処理される

ワインが認識され、ポイントとリンクが画像に表示される


友達と飲んだワインの情報を公開できる

 評価したワインの情報はプロフィールから確認できる。いろいろなデータを数値やグラフで確認できるのは楽しく、アプリを使い続けるモチベーションになる。

 FacebookやTwitter、連絡先などでつながっている友人のうち、「Vivino」を使っている人をフォローすることもできる。一緒に飲んでいなくても、ワインの体験談を交換できるのは面白い。また、プレミアムアカウントにアップグレードすると、自分のセラーのワインをアプリで管理できるようになる。

メニューから「マイプロフィール」を開く

自己紹介やブログを登録したり、評価したワインの情報を確認できる

どんなワインを飲んだのかデータでわかるのはとても楽しい

SNSのように「Vivino」ユーザーの友達とつながることもできる

ワインの詳細画面で「アクション」をタップすると操作可能なメニューが開く

有料プランにすると、マイセラーのワインを管理できるようになる

 以上が「Vivino」の説明書となる。海外製アプリなので、日本のワインショップへのリンクはなく、手動で別途検索しなければならないのはちょっと残念だ。とは言え、ワインラバーからすれば文句なしの神アプリだ。日本語の翻訳があちこちひどいのはご愛敬。ラベルの認識率は相当高く、満足できることうけ合い。まずは、ワインを飲んだときに気軽に使ってみることをオススメする。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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