3万4538円とかなりお手頃価格なのが目玉の14型ノートパソコン「Altair VH-AD3L」は、低価格な分性能もそれなりに抑えた作りのマシンだ。とはいえ、Windows 10の一般的な利用には特に問題のないように作られている。今回は、Altair VH-AD3Lの実力をベンチマークではかってみた。
まずWindowsの基本的な評価をするプログラム「WinSAT.exe」(「Windows エクスペリエンス インデックス」)の実行結果を紹介しよう。「プロセッサ」と「プライマリハードディスク」の値は共に「7.1」と十分高い。「メモリ」は「5.9」とまずまずで、「グラフィックス」は「4.2」と抑えめながら、Windows 10の実行には問題のないスコアとなっている。なお、ゲーム用グラフィックスについては、WinSAT.exeでは正しく計測できない。
ブラウザー利用時のCPU負荷は特に問題なし
実際の利用を想定した負荷のかかり具合を見るために、ブラウザー利用時のCPU利用率もチェックしてみた。ASCII.jpのトップページを表示してみると、ブラウザー起動時に一瞬100%まで跳ね上がるものの、すぐに落ち着き、読み込み完了後は10%以下のCPU利用率で推移するようになった。ほとんど負荷なく利用できるといってよいだろう。
YouTubeでHD動画を再生した場合は、読み込み開始時に一瞬だけ100%になった後、読み込みが発生するたびに40%程度まで短時間負荷がかかるものの、その間の通常再生時は15~20%程度の低いCPU負荷で動いてくれた。動画閲覧も快適という印象だ。
ブラウザー利用だけで精一杯、動画を見ているとほかのことは同時にできない、といういっぱいいっぱいの状態ではまったくなかった。利用中も極端に熱くなったり、ファンの音がうるさくなったりもなく、ライトな用途なら十分使えるマシンといえそうだった。
3Dゲームも低解像度ならプレーできるかも!
では、3Dゲームはどうなのか。この価格帯のパソコンで3Dゲームをプレイすることはほぼ想定されていないだろうが、一応試してみよう。
まず「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を実行してみた。解像度はディスプレー解像度が1366×768ドットなので、それに合わせて1360×768ドットを選択し、ウィンドウモードとしている。一番低いグラフィックス設定である「標準品質(ノートPC)」で実行してみたが、残念ながら「設定変更が必要」という結果になった。
「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver1.4k」も実行してみた。こちらはファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークの結果をふまえて、1280×720ドットに設定し、ウィンドウモードで実行した。グラフィックス品質を「低品質」にした場合は「普通」、「標準品質」にした場合「やや重い」という評価だった。解像度が低めなら、十分遊べそうなことがわかった。
ドラゴンクエストXは、設定次第では遊べそうだし、ファイナルファンタジーXIVも快適にはプレーできないが、工夫次第ではちょっとしたレベル上げ程度であればできなくもなさそうだ。
Altair VH-AD3Lは、低価格ながら意外にもいろいろできそうなのがわかった。購入価格は抑えたいけれど、あまり非力なマシンも困るという人によい選択肢になりそうだ。
試用機の主なスペック | |
---|---|
機種名 | Altair VH-AD3L |
CPU | Celeron N3450(クアッドコア、定格1.10GHz、最大2.20GHz、2MB L2キャッシュ) |
GPU | インテル HDグラフィックス 500(CPU内蔵) |
メモリー | 4GB DDR3L |
ストレージ | 64GB eMMC |
ディスプレー | 14型(1366×768ドット) |
内蔵ドライブ | ー |
サウンド | オンボード HD サウンド |
無線LAN | IEEE802.11a//b/g/n/ac |
インターフェース | USB 3.0端子×2、HDMI端子、SDカードリーダー、マイク入力・ヘッドフォン出力端子 |
内部I/O | SATA 6Gb/s 1 |
バッテリー | 約7.9時間駆動 |
サイズ | およそ幅340.6mm×奥行237mm×高さ25.5mm |
重量 | 約1.6kg(バッテリー含む) |
OS | Windows 10 Home |