ソニーは8月2日、スイス・チューリッヒにあるIBMチューリッヒ研究所と共同で、業界最高の面記録密度201Gbit/inch2(平方インチ)を達成する磁気テープストレージ技術の開発を発表した。
同社が新たに開発した潤滑剤などを採用する磁気テープ技術に加え、IBMチューリッヒ研究所が手掛けた新開発の記録/再生用ヘッドとサーボ制御技術、信号処理アルゴリズムなどを組み合わせることにより実現したとのこと。
新開発の潤滑剤により、テープ表面と磁気ヘッドの走行摩擦を抑える低摩擦特性と、テープ磁性面と潤滑剤の接合を維持するための高耐久性という二つの特性を実現。磁気ヘッドがテープ表面を滑らかに走行できるため、より高速で高容量な記録と再生を可能にした。
従来の磁気テープストレージメディア9.6Gbit/inch2の面記録密度に対し、およそ20倍の面記録密度を可能とする今回の新技術によって、磁気テープストレージメディア1巻あたり、330TBの大容量データ記録を実現できるという。
ソニーは、本テープ技術を採用した大容量データ記録が可能な次世代テープストレージメディアの製品化を目指すとともに、さらなる高記録密度化に向けて、磁気テープ技術の開発を進めていくとのこと。