日本では6割が「フリーWi-Fiは安全ではない」、それでも7割が意識的にリスク行動
危険、でも使う―― ノートンのフリーWi-Fi利用調査
2017年07月14日 12時05分更新
日本のユーザーは「安全」よりも「ギガが減る」
これらの調査の中で、特に注目すべきは、日本と世界のセキュリティー意識対する違いだ。フリーWi-Fi接続の安全性に対する質問では、日本の結果は世界平均とは真逆の「危険」が61%。にも関わらず、フリーWi-Fiで71%が何らかのリスクのある行動を取ったことがあると回答している。
同社は若年層の間に「ギガが減る」という言葉があることを紹介。モバイルデータの通信容量が減ることを指すもので、フリーWi-Fiを積極的に利用する理由としている。世界平均よりは低いながら、フリーWi-Fiを使うためのアクションに対する日本の調査でも、41%が「何かしらの行動をする」と回答しているという。
「Wi-FiにはVPN」が根付くか
調査結果を受けて同社は「手動によるWi-Fi接続操作」「ネットワークの確認」「フリーWi-Fiでオンラインショッピングやオンラインバンキングなどを使わない」「HTTPS非対応のサイトで個人情報を出さない」といったポイントをアドバイス。さらに、どうしてもフリーWi-Fiを使いたいという場合に、VPNサービスによるセキュアな接続を推奨している。
しかし調査中のVPNに関する設問では、VPNを使用しているという回答は日本で22%に留まる。31%はVPN不使用で、さらに48%は「VPNについては聞いたこともなかった」と回答しており、認知度の低さは否めない。
同社では手軽にセキュアなVPN接続を確立できる「ノートン WiFi プライバシー」を提供し、「Wi-FiにはVPN」を訴求。しかし「ギガが減る」を回避するためにフリーWi-Fiを使うユーザーに対して、年間3000円弱のサービスが定着するかという点に関しては疑問だ。潜在的なリスクの重大性とコスト意識の天秤をどのように釣り合わせるかが、今後もセキュリティーベンダーに求められる。