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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第79回

4980円で買ったBLUの格安スマホ「GRAND M」は使い物になるのか!?

2017年06月22日 12時00分更新

文● 正田拓也

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速度を実測! 3G専用なので平均3~4Mbps程度

 3G専用機ということで、LTE機種との違いを確かめるためにかなり速い速度の出るドコモ契約のSIMで速度測定を行なった。

 平日夕方の測定で、LTE機種であれば数十Mbpsが出るところが3~4Mbps程度と、3G対応のスペックどおりの速度になった。

 その後、ローエンドなLTE対応機種にドコモ契約のSIMを差し替えてみたところ、20Mbpsを超える速度が出ていたため、やはり3G機種というハンデは大きい。

 ただし、実用的にどうかと言えば、3~4Mbpsが安定的に出ていれば大きな問題はない。

 動画配信のAbemaTVを3G回線で視聴してみたところ、頻繁に途切れるといったこともなく、特に問題なく視聴できた。

 時間帯によって格安SIMの速度は大幅低下し、AbemaTVの視聴すらままならない格安SIMもあるため、いつでも問題なく動画が視聴できるとは言えないものの、あまりに問題になることはないだろう。

 ただし、LTEに比べて周波数の利用効率が悪い3Gのため、繁華街など混雑した場所によっては速度低下という可能性があるかもしれない。

 ちなみに、Wi-Fiにて十分な速度のある光ファイバー回線に接続した場合の速度も計測した。40Mbpsを超える速度を計測しており、自宅やWi-Fiの使える会社などであれば、3Gの遅さは無視できそうだ。

Androidは素の状態だが、アプリの起動などは若干遅め

 Android端末としてみれば、GRAMD Mのプロセッサーは「Mediatek MT6580」で、RAMが512MBなど、処理能力としてはローエンド。「ポケモンGo」など、一部アプリの利用に制限が出るスペックだ。

 「クアッドコアの1.3GHz駆動」という点を強調しているが、処理部分の世代が違うため、上位のGRAND X LTEに搭載される「Mediatek MT6737」のクアッドコア1.25GHzよりも性能は低い。

 このスペックでAndroid 6.0では、サクサクと動かない点は購入前によく覚悟しておく必要がある。

 実際、アプリの起動も待たされることが多く、ホームボタンを押してもホーム画面がパっと出る印象はない。それでも、アプリの起動など重い処理を除けば、Chromeブラウザでのウェブページ表示が多少もっさりする程度で、スクロールは十分な速度を得ている。工夫次第で実用的だ。

購入時のアプリ一覧。ほぼGoogle純正アプリのみで、メーカーの癖はまったくない

 アプリはAndroidの純正でないものはほぼない印象。通信事業者のアプリはもちろん、BLU独自サービスに直結したアプリというものもない。素のAndroidだ。

 標準的なAndroidに慣れた人はすぐ利用できるほか、設定項目がメーカー独自に変更されていて探しにくいということもない。

上級者のサブ利用か? 初心者向けとはちょっと違う

 GRAND Mは、素のAndroidでロースペック機。スマートフォン初心者があれもこれもやってみたいと期待を抱いて使いはじめる機種とは言い難い。

 どちらかというと上級者がサブ機として利用したり、十分なサポートができる家族に安くスマートフォンを持たせるために適していると言えるだろう。

 ロースペックゆえにできることに制限があり、安価となって子供に持たせるには最適と考える向きもあるだろうが、多くの人がもう少し快適に利用するなら、上位機種のGRAND X LTEのほうがおすすめだ。

 今回のようにSIMとセットなら9800円から購入できる。ただし、上位機種でもRAMは1GBと小さいため、アプリ利用に制限が出る。その点には十分に注意してほしい。

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