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T教授の「戦略的衝動買い」 第428回

伝統の万年筆に今風のシンプルさが加わった「ヴィニャス」を衝動買い!

2017年05月03日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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“万年筆風”鉛筆補助軸が本物の万年筆に!

ヴィニャス万年筆に先行して発売された“万年筆風”鉛筆補助軸「ミミック」。筆者は1本は鉛筆補助軸として、もう1本はアタッチメントを使ってボールペンとして活用中

ヴィニャス万年筆に先行して発売された“万年筆風”鉛筆補助軸「ミミック」。筆者は1本は鉛筆補助軸として、もう1本はアタッチメントを使ってボールペンとして活用中

 ヴィニャスは、万年筆モデルに先行して、「ミミック」(擬態)と呼ばれる“万年筆風”鉛筆補助軸モデルが発売されている。鉛筆補助軸とは、削って短くなった鉛筆をクリップして、一定の長さを保ち、従来通りの使いやすさと筆記機能を提供する道具だ。

 筆者は以前、このミミックを色違いで2本手に入れて、一方は本来の鉛筆補助軸として使用。もう一方はオプションの真ちゅう製アタッチメントを追加で購入して、人気の高いジェットストリームのリフィルを入れてボールペンとして活用している。

先月受け取ったヴィニャス。軸はパシフィックでニブはM(中字)べっ甲風のオールドな雰囲気がいい感じだ。金色塗装のクリップは標準付属

先月受け取ったヴィニャス。軸はパシフィックでニブはM(中字)べっ甲風のオールドな雰囲気がいい感じだ。金色塗装のクリップは標準付属

 そして今回のヴィニャスは、キャップを装着した外観は、ミミックの雰囲気そのままで、内部は見事に万年筆に変貌したモデルだ。

 あえてヴィニャスをミミック同様の呼び方をするとすれば、「万年筆風 鉛筆補助軸風 万年筆」という何か訳のわからない表現になってしまうが、単なる万年筆ではないことは想像できるだろう。

 ヴィニャスの本体軸はミミックと同様アセチロイド製。一般的な万年筆製造の旋盤ではなく、「ろくろ」と呼ばれる往年の道具を使い、職人が1つ1つ造っていく完全手工業製品だ。

 軸の柄(模様)の違いで、現在は、ペンギン(白黒ストライプ柄)、ナンテン(雲のような白と鮮やかな赤の組み合わせ)、パシフィック(アンバーカラーのネオべっ甲風)の3種類がある。

 キャップはねじ込み式が多い万年筆では珍しく、シンプルなキャップ方式を積極的に採用している。

 伝統的な万年筆のねじ込み式キャップを開けながら、一時の物思いにふけるのも決して悪くはないが、ヴィニャスのキャップは、着想が降臨した時の速攻筆記体制を優先した結果だろう。

 精度の高い造りのアセチロイドゆえ、スムースな開閉とインクの乾燥防止を両立させている。

 ペン先はM(中字)とMF(中細字)の2種類が提供されている。筆者の購入したのは、パシフフィックのM(中字)だ。

クリップはほかに真ちゅうメッキとクローム(銀色塗装)があり、1つ309円で購入可能

クリップはほかに真ちゅうメッキとクローム(銀色塗装)があり、1つ309円で購入可能

 標準オプションとして軸色にマッチしたクリップが1つ付属する。筆者のパシフィックには、金色塗装のクリップが付属していた。

 クリップはほかに、真ちゅうメッキとクローム(銀色塗装)の全部で3種類が用意され、別途1つ309円で追加購入も可能だ。

べっ甲イメージのパシフィックにはオールディーズなステーショナリーが似合う

べっ甲イメージのパシフィックにはオールディーズなステーショナリーが似合う

 筆者の購入したパシフィックのイメージは古い言葉で言うなら、昔から日本にある「べっ甲」だ。それゆえ、周囲のクラシカルなものとのマッチングも期待できる。

ニブ(ペン先)は14金を採用。どんな紙にも滑らかに書けるが、やはりツバメノートのフールス紙にはベストマッチだ

ニブ(ペン先)は14金を採用。どんな紙にも滑らかに書けるが、やはりツバメノートのフールス紙にはベストマッチだ

 ペン先(ニブ)には14金を採用。もちろん筆記感覚も職人が1つ1つ完全にチューニングしてから出荷しているので完璧だ。

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