インターネット関連ビジネスに傾倒
このあたりからLotusはインターネット関連ビジネスに傾倒していく。まず最初はLotus Notesである。200ライセンス+5日間のコンサルタント、というパッケージが6万2500ドルだったLotus Notesは、1991年だけで11万2000ライセンスを販売している。
これだけでは十分ではないと考えたのか、1991年にはcc:Mail, Inc.を買収、同社の製品をLotus cc:Mailとして販売を始めた。こうしたインターネット関連商品を1991年以降、Lotusの2本目の柱しようと目論んだ形だ。
特にNotesとcc:Mailでは、保守契約やアップグレードサービスといった、大手企業ユーザーとの契約ベースの売上比率が非常に高くなっており、安定した(そして利益率が良い)収入源になっている。
実際1993年の売上は9億8100万ドル、営業利益は5500万ドルほどになっているが、このうち19%ほどはNotesやcc:Mailを販売する、Communications Products and Services部門のものである。ちなみに1992年の売上は9億ドルで、このうち13%が同部門だった。
金額ベースで言えば、1992年が1.2億ドル弱、1993年が1.9億ドル弱というあたりで、けっこう急速に成長しているのがわかる。
Windows 95への対応が遅れ赤字転落
IBMに買収される
このまま順調に推移すれば、あるいはLotusは持ちこたえたのかもしれないが、1994年にWindows 95が登場し、1-2-3その他のアプリケーションのWindows 95への対応がまたしても遅れた結果、1994年のDesktop Applications部門の売上が急落する。最終的に売上こそ9億7000万ドルと前年並みを確保したものの、営業損益は2100万ドルほどの赤字に転落した。
1995年にIBMはLotusの敵対的買収を開始する。当時Lotusの株価は32ドル近辺だったのに対し、IBMは1株60ドルを付けた。Manzi氏はこれを拒み、友好的買収先を探すものの名乗りを上げる企業はなく、結局6月に1株64.5ドルで買収は成立。Lotus SoftwareとしてIBMの部門会社になった。
IBMが欲しかったのはNotesやCc:MailなどのCommunications Products and Services部門であり、実際これらの製品はこのあと90年代を通して売上を伸ばしていく。ただ、1-2-3などのDesktop Applications部門の製品もきちんとその後もサポートし続けるのはいかにもIBMらしい。
そうは言っても肝心のOS/2の失敗などもあって、その後も広く使われたとは到底言いがたい状況であり、最終的に2013年にサポートの打ち切りを表明したときには、「まだあったんだ」と驚いたほどである。
それでもいきなり製品ごとなくなるよりは良かったかもしれない。1-2-3の名は消えたが、まだLotusというブランド名はIBMが使い続けており、その意味では完全には消えてないぶん、まだマシなのだろうか?
Lotus 1-2-3 98の画面
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