なんと、前々回(テレビで猫写真家してきたよ、という回)で連載500回だったのである。
そろそろかなと思ってたけど、気がついたら過ぎておりました。だめじゃん。
でも、せっかくだからなんか記念企画やろうってことで考えてみた。連載第一回の復刻版!……って考えてみたら、全部ネットに残ってるじゃん。意味ない!……他のネタ考えよう。
で、考えた。
連載がはじまったのが2007年5月。
それはそれとして、2007年といえば猫ブームなんていわれる何年も前のこと。アスキー・メディアワークスの編集者が「荻窪さん、猫が好きで猫の写真よく撮ってるよね。うちで、猫の撮り方の連載やってみない?」と言い出したのがはじまり。
猫の撮影術としてはじまったのである。だから最初はそういう話が多い。
その頃、うちには「大五郎」という白黒の猫がいた。
翌2008年の夏、うちに2匹目の猫「かふか」がやってきたのである。そうだ、2008年にかふかがやってきてからの成長の様子を500回記念にしよう、と思ったのである。
そこでなるべくこの連載で使ってない写真を中心にピックアップしてみた。
冒頭写真は、最初に撮影したかふか。
いつもの公園で猫ボランティアをしてる女性と談笑してるとき、近所で保護された子猫の里親を探してる人がいるんだけど、誰かいない? と尋ねられたのがきっかけである。
「じゃあうちで引き取りましょか」ってことで会いに行った日の写真だ。保護してくれた方の膝にちょこんと座ってこっちをじーっと見ている生後数ヵ月のかふかである。すごく警戒しているのがわかる。子猫なので耳がでかい。
そして我が家にやってきたわけだが、先住猫と馴染むまでは隔離しておいた方がいいだろうということで、ケージも一緒に借りてきた。
大五郎がかふかに気づき、そーっと近づいてくる。かふかは耳を寝かせて超警戒モードである。
最悪、なじむまで3ヵ月くらいかかると聞いていたのだが、思ったより早く互いの存在を認め合ったようで一安心。
かふかはあっという間にうちに慣れ、そこら中を探検しはじめる。
最初の網戸のぼりもこの年だった。さすが子猫は身軽だなあと感心したものである。その後、何年たっても上り続けるとは思わずに!
一番びっくりしたのが次の写真。
かふかが乗っかってるの、液晶テレビなのである。いやあドキドキしたわ、このときは。耐震のため、テレビの脚をテレビ台に固定してあってよかった。
後にも先にもテレビに乗ったのはこのときだけである。オトナになってからやられてはかなわん。
やがて大五郎ともすっかり仲良し……である。たぶん。
まあ基本的に、元気なかふかが大五郎を追い回し、大五郎が仕方なく相手するという図だ。
だがしかし、この年の7月、事件が起きる。
公園で猫ボランティアさんに世話されてた「にーに」という猫が無事引き取られておばあさんの膝の上でのんびり過ごす日々を送っていたのだが、その方が亡くなってしまったのである。
残された息子夫婦は「うちでは猫は飼えない」と言い、また公園に連れてきたのだ。
いったん飼われた猫をまた公園に戻すのはあんまりでしょうってことで、次の里親が見つかるまでうちで一時預かることにしたのだが、うちの猫と折り合いが悪い悪い。
この「にーに」。人にはすぐなつくくせにほかの猫には喧嘩腰なのである。特に大五郎とは年齢が近いこともあってかすぐ主導権争いをはじめるのだ。ちょっと目を離すと大五郎と大喧嘩をはじめるのである。
その頃かふかはにーにを怖がってた。
この写真を見ると明らかにびびってるのがわかる。右手前の後ろ頭がにーに。
その後、うちに遊びにきた友人が「にーに」を気に入って引き取ってくれたので助かりました。ほっ。
その「にーに」。今は渋谷区松濤に住んでマグロの刺身を食べてるそうですよ。大出世。
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