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業務システムの統合化とペーパーレスで人事労務を効率化

ヒトのデータの一元化を見据えた「人事労務 freee」今夏展開へ

2017年03月23日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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3月22日、freeeは人事労務(HR)分野の新サービス「人事労務 freee」を2017年初夏より提供開始することを発表した。これまで提供してきた「クラウド給与計算ソフト freee」をフルリニューアルし、これまで分散していたHR系のシステムを統合していくという。

働き方改革には人事労務の効率化が必須

 クラウド会計ソフトからスタートし、給与計算、マイナンバー管理、会社設立、開業など、スモールビジネスのさまざまなバックエンド業務を効率化してきたfreee。今回、freeeがいわゆるHR Tech領域に踏み込む背景には、企業が働き方改革に取り組む中、「長時間労働や残業代管理など労務リスク」がきわめて大きくなっているという点がある。

 自身がfreeeの人事労務全般に携わってきたfreeeの岡田悠氏は、人事労務の現場では本来やりたい業務に時間が割かれていないと訴える。本来やるべき「就業規則の改定」や「目標管理制度・評価制度の設計や改善」「適切な人材配置」などの非定型な業務に時間を割くことができず、会社の規模が大きくなればなるほど対応工数が増えるという。特にスモールビジネスの現場では、社会保険の未加入問題が注目を集めるほか、マイナンバー制度の運用不備や情報漏えいも後を経たず、安定した運用にはほど遠い状況だ。

freeeの岡田悠氏

 人事労務の負荷を軽減すべき、業務システムも有効に機能しているとは言いがたい。特に中小規模の市場では、勤怠管理や給与計算、行政手続き、Web明細、マイナンバー、従業員管理など業務ソフトが独立しており、freeeの調査によると、100~500名の規模では人事労務の担当が平均で3人以上おり、人事労務システムも平均約4つあるとのこと。これらの複数のシステムが連携していないだけではなく、業務フローに紙まで介在しているため、処理は煩雑で非効率になっている。

平均4つのシステム、人事労務は3人以上

 たとえば従業員が1人結婚しただけで、従業員名簿の更新、マイナンバー管理サービスの入力、給与計算ソフトで扶養の調整、振込額の修正、Excelの法廷帳簿の更新、紙での労務手続きの書類の作成など、多重業務が発生する。システムごとにマスターDBがある複雑な業務フローは、更新や転記のミスにつながりやすく、セキュリティリスクも増す。「システム自体も多い、紙も多い、担当者も多い。これではやりたい業務に時間が割けるわけではない」と岡田氏は語る。

人事労務 freeeが狙う「ヒトのデータの一元化」

 こうした課題に対して、2017年の初夏に提供される「人事労務 freee」は人事労務に関する業務をクラウド上で一気通貫で行なえるという。目指すのは、平均4つあったシステムを1つのマスターに統合化し、ペーパーレス化を推進。3人でやっていた業務を0.5人分にし、空いたリソースで生産性を高める業務にフォーカスできるようにするという。

 新サービスは、従来から提供してきた「クラウド給与計算ソフト freee」やマイナンバー feeeeに労務手続きや勤怠管理、従業員管理などの機能を追加し、人事労務freeeのビジネスプランとして提供する。一方で、クラウド給与計算ソフトfreeeは人事労務freeeのライトプランに位置づけられることになり、クラウド上で人事労務を完結させるという。

人事労務 freeeは給与計算のみならず、労務手続きや勤怠、従業員管理を提供

 これまでクラウド会計ソフト freeeでは「カネのデータの一元化」を進めてきたが、人事労務 freeeでは「ヒトのデータの一元化」を目指す。両者を緊密に連携させることで、同社が進めるクラウドERPの構想をより現実化できるとのこと。採用データを管理する他社のサービスや福利厚生や保険などのサービスとの連携も視野に入れていくという。

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