真のフラッグシップとして進化した
オリンパス「OM-D E-M1 Mark II」
オリンパスのミラーレス機には2つのラインナップがある。一眼レフスタイルを採用する「OM-D」系とコンデジスタイルを採用する「PEN」系だ。
「E-M1 Mark II」はOM-D系のフラッグシップモデルになる。OM-D系には「E-M1」「E-M5」「E-M10」の3機種があり、それぞれ今は「MarkII」にバージョンアップしている。
E-M5やE-M10といった下位機種が先行してMarkIIになっていたため、従来機種のE-M1が機能面で劣っていた時期もあったが、E-M1 Mark IIが登場したことで真のフラッグシップモデルが誕生した形だ。
フラッグシップモデルらしく性能面での妥協はない。防塵・防滴・耐低温(マイナス10度)設計やデュアルスロットなど、プロ用途でも十分に通用するスペックを持っている。
撮像素子は4/3型、有効画素数約2037万画素のLive MOSセンサーを採用。画像処理エンジンは新開発の「TruePic VIII」を搭載し、AF/AE追従で最高約18コマの連写撮影や4K動画撮影、最高感度はISO 25600まで設定可能になっている。
基本スペックの向上で使い勝手が大幅アップ
AF機能もかなりの進化がある。像面位相差検出AFとコントラスト検出方式を併用する「DUAL FAST AF」はE-M1でも高速だったが大幅に性能がアップしている。
像面位相差検出用の測距ポイントは121点、すべてがクロスタイプになっている。画面内の広い面積でのAFが可能だ。
EVFは35mm判換算で約0.74倍と大きく、APS-Cサイズを採用する一眼レフよりも大きく見える。約236万画素の液晶パネル高精細で見やすい。
最高フレームレート120fps、最短表示タイムラグ5msecと、光学ファインダーと比べてもまったく見劣りしない。むしろ暗いシーンでも明るく見えるので実用性はかなり高い。
50M相当の記録が可能な「ハイレゾショット」や5軸対応のボディー内手ブレ補正、インターバル撮影やライブコンポジット機能にデジタルシフト撮影など、デジカメで考えられるような機能はほぼ搭載されているといっていいほど多機能だ。
機能面もさることながら、撮像素子からの転送スピードが約3倍、バッファメモリー量が約2倍、画像処理速度が約3.5倍と、基本機能のスペックアップは大きい。
操作時は反応がよく、画像記録時や処理などの待ち時間も短い。使っていて操作時のストレスはまったく感じることはなく、写真を撮るための道具として大きく進化している。
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