『M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO』を試す
人気で品薄、オリンパスの新12-100mmレンズの実力検証
2017年02月04日 12時00分更新
レンズ内の手ぶれ補正があるのも特徴のひとつだ
また開放F値が暗いことで懸念されるのが、暗い場所で撮影するときの手ブレ。しかし『12-100mmF4』はレンズ内手ブレ補正機構を搭載。この手ブレ補正が、かなり強力と評判になっている。
手ブレ補正の効果は構え方などやタイミングなどでブレ具合は一定ではないので、上の作例は厳密な検証とはいえないが、手ブレ補正非搭載の『12-40mmF2.8』と比べると、シャッタースピード1段分近くに手ブレ補正効果があるように感じる。いずれにしろしっかりと構えれば広角側なら2秒程度、望遠側でも1/2秒程度のシャッタースピードでも高確率で手ブレを防いでくれた。
もともとボディー内手ブレ補正の効果には定評のあったオリンパス機だが、『12-100mmF4』のレンズ内手ブレ補正が加わることで、よりパワーアップした効果が得られることは間違いない。
ちなみにこの手ブレ補正機能だが、『E-M1 MarkII』や初代『E-M1』、『PEN-F』などの“5軸シンクロ手ぶれ補正”対応ボディーで最大限の補正効果を発揮するらしい。そこで試しに未対応の初代『OM-D E-M5』でボディー内手ブレ補正をオフにして、『12-100mmF4』の手ブレ補正のみで撮ってみたが、それでも十分補正効果は体感できた。なので未対応の旧機種やボディー手ブレ補正非搭載のパナソニック製マイクロフォーサーズ機でも安心だ。
マクロ性能の高さにも注目だ
『12-40mmF2.8』は最短20㎝撮影倍率0.3倍(35mm換算0.6倍)と、ちょっとしたマクロレンズ代わりに使える近接撮影性能が気に入っている。そこで『12-100mmF4』の最短撮影距離と撮影倍率を調べてみた。
『12-100mmF4』の最短撮影距離は焦点距離によって変化し、広角側で最短15㎝撮影倍率撮影倍率0.3倍(35mm換算0.6倍)、望遠側では45cm撮影倍率0.21倍(35mm換算0.42倍)となっている。
最短撮影距離が変わらない(厳密には多少変化するけど)『12-40mmF2.8』は望遠のほうが大きく写るが、『12-100mmF4』では広角のほうが大きく写る。マクロレンズ的な使い勝手では『12-40mmF2.8』のほうが個人的には好ましいが、広角側で15㎝まで寄れる『12-100mmF4』も、十分満足できる近接撮影性能だ。