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DENON、大ヒットモデルの後継ワイヤレスヘッドフォン発表

2017年02月02日 10時00分更新

文● ASCII編集部

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 デノンは2月2日、ワイヤレス・スポーツヘッドフォン「AH-C160W」を発表した。価格はオープンプライス。販売は2月上旬。

 直径11.5mmのダイナミックドライバーを内蔵。サウンドマネージャーとエンジニアによる厳密なリスニングテストを経ると同時に、ジムや屋外でのトレーニング中でも周囲の騒音にボーカルやビートが埋もれずクリアに聴こえるように独自のDSPチューニングを施している。Bluetooth 4.1を採用し、出力もClass1に強化。音切れが減るという。

 デザインは、オーダーメイド補聴器メーカーのスターキージャパンと協力しイヤーフックの形状を見直した。ハードなトレーニング中にもズレず、優れたフィット感と音質をキープするエルゴノミック形状とする。質量は約20%軽量化して23gになっている。

 4サイズのイヤーチップと3サイズのイヤーリングによって、耳の形状に合わせてフィット感をカスタマイズ可能で、AH-C160W専用カスタマイズのComply製イヤーチップも付属する。TX-400をベースとした。Comply製イヤーピースのスポーツモデルで採用している、水分や耳垢、ホコリは通さず音声だけを通過させるSweatGuardを追加したもの。ハウジングの密閉性の向上、防水タイプの充電用USB端子、基板を水分から守るNanoficsコーティングなどを通じて、防滴性能はIPX5/7に向上した。トレーニング中の汗や突然の雨にも対応できそうだ。

 本体にはハンズフリー通話用マイクも搭載。周囲のノイズを抑えて声を聞き取りやすくするcVc(Clear Voice Capture)技術により、高音質な通話をうたう。イヤーフックのボタン操作で、スマホをポケットに入れたまま着信/通話/終話ができる。音楽の再生用のリモコン機能も兼ねる。コールボタンの長押しでSiri(iPhone)やOK Google機能(Android)を呼び出せるほか、バッテリー残量なども音声ガイダンスで確認できる。エクササイズしながらの利便性にこだわっている印象だ。

 ヘアスタイルを選ばないスリムなデザインとシックなカラーはスポーツシーンはもちろん、ワイヤレスであるため満員電車でもコードが絡まず、落としにくい形状であるなど、通勤や通学にもフィットする。カラーはブラック、ブルー、ホワイトの3色が選べる。

遮音性が高く、ずしんと重たい低域

 短時間サンプル機のサウンドを確認できた。AH-C160WはBluetoothイヤフォンであるが、対応コーデックはSBC、AACとなる。aptXに関しては非対応とのことだが、iPhoneなどスマホと連携するぶんには特に問題はないだろう。

 8台までのマルチペアリング、同時に2台の接続が可能とのこと。

 装着感としては導管が少し長めに取られているようで、まず最初にイヤーチップ部分をぐっと耳の奥に押し込む必要がある。低反発タイプで耳の形状にじわじわとフィットしてくる感じはコンプライチップならではだ。遮音性はかなり高く、しっかりと装着してしまうと周囲の音はかなり聞こえにくくなる。音質的にはもちろん有利だし、ジムなど室内でのエクササイズにはいいが、ジョギングなどで外に出る場合は注意が必要な点かもしれない。必要に応じて付属のシリコン製イヤーチップと使い分けたい。遮音性については、音質重視の姿勢の表れともいえ、開発側の議論を反映したものだろう。

 音質に関しては低音がズシリとしており、安定感・重厚感がある。ビート感が明確なので、スポーツやダンスにも有効かもしれない。軽量なボディーだが、かなり高性能なDPSを積んでいるようで、音にメリハリ感があり、うまく鳴らしている印象だ。このあたりは一昔前のBluetoothイヤフォンとの違いを明確に感じるところだ。

 本機のターゲットは趣味でジョギングをするような人々とのことだが、デザインもさりげなく普段使いでも違和感がない。また日本語の音声ガイダンスなども用意されており、バッテリー駆動時間などをすぐに確認できる。価格的には1万円代半ばとのことで、使い勝手も十分配慮された有力機種として、スポーツイヤフォンを探す際の選択にしてしてみてはどうだろうか。

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