国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)は1月26日、機械学習とビッグデータを用いた予測モデルを開発し、宇宙天気予報の精度向上に成功したと発表した。
宇宙天気予報は太陽活動が源になって、地球周辺環境が激しく影響を受ける現象。
これまでの宇宙天気予報は、2〜3日より前に出すことができなかった。これは太陽フレアの影響が地球に到達するのが2〜3日だったため。
今回複数の機械学習の手法を太陽観測データ解析に応用し、統計的な太陽フレアの予測が可能となった。太陽フレア予測は過去のどの黒点から、どのクラスの太陽フレアが発生したかのリストを作成し、リストから大きなフレアが起こったときの黒点の特徴をサポートベクターマシン(SVM)、k近傍法(kNN)、アンサンブル学習(ERT)という複数の機械学習方を用い見つけ出す作業をした。
その結果、最大規模フレア(X クラス)、中規模フレア(M クラス)も共に、従来5割弱程度だった予測精度から、8割を超える予測精度を達成したという。
今後、予測の自動化によって、いままで一日一回だけの予報からリアルタイム予報を目指し、今後検証をしながら実用化を進めて行くという。