空気清浄機のプレフィルターは自動掃除が主流に。今まで自動掃除といえば日立アプライアンスの得意分野だったが、シャープも追いかけた。
シャープが15日に発表した加湿空気清浄機「KI-GX」2製品は、プレフィルター自動掃除機能を搭載する新製品。48時間に1回のペースでプレフィルターについたほこりを落とす。想定価格は8万3000円前後から。10月20日発売。
プレフィルターは脱臭フィルター、HEPAフィルターの手前にあるフィルター。シャープは「プレフィルターのお手入れを怠ると、目づまりにより約12ヵ月で集じん性能が約25%低下する」として掃除の必要性を説いている。
日立が自動お掃除ユニットを上下に動かすのに対し、シャープはプレフィルターを動かして掃除する形。自動掃除パワーユニットは日立同様ブラシ、ダストボックスともに抗菌仕様。ブラシとダストボックスはそれぞれ取りはずして水で洗える。ダストボックスのごみ捨てペースは半年に1回。ちなみに日立は年1回。
新製品は既製品よりルーバーを大型化したことで風向を従来比約1.5倍に広げ、気流ムラをおさえる「ワイドスピード循環気流」機能を搭載。掃除機をかけたあと舞いあがったほこりの落下を抑える「掃除アシスト」機能も搭載した。
KI-GXと同時に、リビング用(約21~26畳)と個室用(約11~13畳)の2種類だった製品ラインに追加する中間帯となる「KI-GS」4製品も発表した(約13~16畳)。ファンの設置面積A3もしくB4サイズと小ぶりながらリビング用に近い性能をもつ。ただし自動掃除機能は搭載しない。想定価格は5万5000円前後から。
加湿空気清浄機の性能差をカタログスペックで比べるのは難しくなった。畳数あたりの清浄速度ではシャープ「KI-GX100」、日立アプライアンス「自動おそうじ クリエア EP-MVG110」はどちらも8畳あたり6分間で並んでいる。ごみ捨てペースが違うとはいえフィルター自動掃除もついているとなると、あとはフィルターの性能、消臭機能、サイズ感などで選ぶことになる。
加湿空気清浄機はカゼをひきやすい冬場がハイシーズン。消費者にとっては細かな機能差と価格のバランスを見比べる難しい選択になりそうだ。
余談ながらわたしが加湿空気清浄機以上に注目しているのは、機能全部入りの「除湿加湿空気清浄機」。ダイキン「クリアフォース」に対抗したシャープ「KC-GD70-W」の性能差がどれだけあるか機会を見て確かめてみたい。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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