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山谷剛史の「アジアIT小話」 第129回

XPが偉大すぎて無料アップグレードにもネガティブな中国Windows 10事情

2016年08月04日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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「Windows XP 2016」なる海賊版が存在するほどXPは人気

中国のOSシェア

中国のOSシェア

日本のOSシェア

日本のOSシェア

 振り返れば中国では、Windows XP以降に爆発的にPCとインターネットが普及した。統計調査サービスの「StatCounter」によれば、インターネットに繋がった稼働中のパソコンで、最もインストールされているOSはWindows 7。その次にインストールされているのがWindows 10、ではなくWindows XPだ。

 中国で稼働するネットに繋がったパソコンの5台に1台はWindows XPということになり、Windows XP搭載パソコンがもはや少なすぎて対象外となっている日本とは状況がかなり異なる。

「Windows XP 2016」なんていうのがある

「Windows XP 2016」なんていうのがある

 なにせ中国では最新のユーティリティーとセットにした「Windows XP 2016」なる謎の海賊版がいまだリリースされるくらいだ。

 以前は街中でも屋内外の大型広告ディスプレーやATM、POS端末、カラオケ端末など、多くの場所でWindows XPが入ったパソコンが稼働しているのを確認できた。ひょっとしたらスタンドアロンで今も入っているかもしれない。Windows 10のライバルはWindows 7でありWindows XPでもある。

中国でWindowsスマホの普及は前途多難!?

アップル製品ばかりに中国ベンダーが行くと、中国Windowsスマホユーザーは怒ってこの画像を制作

アップル製品ばかりに中国ベンダーが行くと、中国Windowsスマホユーザーは怒ってこの画像を制作

 Windows 10の話が出たので、現状のWindows 10 Mobileについても触れておこう。Windows 10 Mobileが入ったスマートフォンは8月まで、ノキアの「Lumia」とテスト用ROMを入れた「小米4」だけであった。

 8月にはもう1機種「Aikun」という聞き慣れないメーカーから、低価格ファブレットが加わる。Snapdragon 210を搭載し、1GBメモリーと8GBストレージ、4G SIMカードスロットを備えた6.95インチのファブレットだが、マイナーな存在であることには変わりない。

 コアなファンが利用していたものの、中国のネットの巨人である騰訊(テンセント)や阿里巴巴(アリババ)はWindows 10 Mobile向けに目を向けないことから、中国メディアは「死亡宣告をした状態だ」と表現する。

 コアなWindows Mobileファンは、お祭り好きなネットユーザーを巻き込んでネットで抗議を行ない炎上状態となったが、シェアが低いとばかりに中国の大手ソフトベンダーは見向きもせず、どのベンダーもすでにWindows Mobile向けのチームは解散していると報じられている。


山谷剛史(やまやたけし)

著者近影

著者近影

フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。書籍では「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)、「日本人が知らない中国インターネット市場」「日本人が知らない中国ネットトレンド2014」(インプレスR&D)を執筆。最新著作は「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立 」(星海社新書)。

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