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盛田 諒の「アスキー家電部」第19回

想像以上に便利な「水拭き掃除機」

2016年07月28日 17時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 日本ならではのアイデア家電、水拭き掃除機「コードレス回転モップクリーナー」が面白い。価格は1万6200円、Amazonで9000円を切る程度。

 水で濡らしてしぼった「モップパッド」をスティック掃除機のヘッドにあたる部分につけてスイッチを押すと、モップパッドがウィーンと回転して「水拭き掃除」をしてくれる。指1本ほどの軽い力で動かせるので、片手で掃除できる。

 フローリングに軽くついた糊状の汚れ、同じくクレヨンなどが洗剤なしで落ちるのは気持ちいい。スティック部分をセパレートして網戸や窓ガラスの拭き掃除もできる。さすがに持ちあげると重いが、スクイジー代わりに使えて便利だ。

 回転速度はやや遅く、自分でやった方が早く感じるが、開発元いわく「実験の結果、いちばん汚れが落ちやすい速度が毎秒80回転だったんです」。

 調査によると、日本人の約6割は「濡れ拭き掃除をする」習慣がある。クチコミを中心に売り上げを伸ばしているそうだ。開発元いわく、掃除機を「4台持ち」している女性に「これが欲しかったの!」と熱く語られたこともあったとか。

 モップパッドはキャッチモップという水拭き用繊維を使用、乾燥していても使える。電源はリチウムイオンバッテリー、連続運転時間はモップパッド乾燥時で約60分。サイズは幅310×奥行き150×高さ1200mm、重量は約1.2kg。

「モップパッド」を水につけてよくしぼる

パッドをマジックテープでヘッドに固定

べたつく糊、クレヨンの疑似汚れを掃除する

クレヨンは2~3往復できれいになった

つづいてはべたべた糊

やはり2~3往復できれいに。気持ちいい

 開発元はCCP、おもちゃ好きにはラジコンで知られている。最近は水中で遊べるカメラつきのラジコン潜水艦「サブマリナーカメラ」が話題に。じつは生活家電も手がけており、いまはクリーン家電、キッチン家電を開発している。

 CCPクリーン家電のベストセラーは2013年に発売したロボット拭き掃除機。

 掃除用のマイクロファイバーで覆ったふわふわのボールで、スイッチを入れるところころ転がる。人気のピンク色を中心になんと30万台も売ったそうだ。その後、いわゆるロボット掃除機タイプのロボット拭き掃除機「mofa」、電池駆動でデザインをかわいくした「mopet」などを開発してきた。

 CCPは流れを読むのがうまい商売上手なメーカーだ。たとえばペットボトルタイプの加湿機を日本で初めて売ったのはCCP。ロボット掃除機に参入したのはiRobot社が国内でルンバ初代機を発売したのと同時期。コードレススティック掃除機に参入したのはやはりElectroluxの初代機が国内で流通開始したとき……というように、話題にいちはやく乗った製品開発を続けている。

 CCPはもともと朝日通商という生活雑貨・家電系商社だった。やがてカシオ計算機に吸収されてカシオ・クリエイティブ・プロダクツという社名に変更し、おもちゃなどの企画開発を中心としたメーカー業をはじめた。しかしカシオにおもちゃの問い合わせが行くようになってしまったことから、混乱を防ぐために現在の社名CCPにあらためた。やがてカシオが業務整理をする段でバンダイが買収に名乗りをあげ、現在は同社傘下におさまっている。トレンドに強い流転のメーカー、それがCCPだ。

 商社生まれ、トレンドとアイデアで勝負するメーカーの注目製品。最近は「ブラーバ」のような拭き掃除ロボットも登場しているが、拭き掃除機という発想はなかなか面白い。量販店で見かけたらぜひ一度お試しを。


※お詫びと訂正:掲載時、ロボット拭き掃除機の発売年を2012年としていましたが、2013年の誤りでした。お詫びして訂正いたします。



盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中

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