Windowsには、データファイルから、それに対応するアプリケーションを起動する機能がある。これはファイルを簡単に調べることができる「ファイルブラウザ」を持つGUIシステムでは、普通の機能として多くのOSに搭載されている機能だ。Windowsでは、これを「ファイルの関連付け」という。
ファイルの関連付けの機能は、初期のWindowsからある機能だが、Windowsの進歩に合わせて、多くの変更が行なわれてきた。しかし、互換性は保たれており、Windows XP用に作られたアプリケーションをWindows 10にインストールしても、ちゃんと動作できるようになっている。
関連付けについては、普段あまり気にする必要はないのだが、汎用のデータタイプ、たとえば、テキストファイルやJPEG、PNGといった画像ファイル、ZIPなどのアーカイバーファイルなどの関連付けは、勝手に変更されると使い勝手に影響されることがある。
変更したアプリのアンインストール処理が正しく行なわれれば元に戻すこともできるが、そうでないデスクトップアプリケーションもある。また、Windows Vista以来、アプリが特にデータファイルのアイコンを指定しないと、アプリ自身のアイコンが使われる。
しかしデータファイルの場合、エクスプローラーに大量のアイコンが並ぶこともあり、アイコンの視認性や好みなどに影響がある。見慣れたアイコンが変更されてしまうと、ファイルを見つけにくくなるなどの弊害もある。コミカルなアイコンは親しみを覚える人もいるだろうが、気に入らないと、俗に言う「小一時間説教したい」気持ちになることもある。というわけで、今回は、この関連付けについて見ていくことにしよう。
Windows 10における関連付け機能の変更点
ファイルの関連付けの機能は、Windows XP以来、Windows Vista、Windows 8で変更があり、Windows 10でも、基本的な仕組みはWindows 8と同じだが、その振る舞いが変更されている。従来との違いは、データファイルのデフォルトのアプリケーションをユーザーが必ず明示的に指定するようになった点だ。
データファイルをエクスプローラーからダブルクリックなどで開く場合に、もし、そのデータタイプを処理できる新しいアプリがインストールされていたら、Windows 10は、どれを使って開くのかを尋ねるダイアログを必ず表示する。このダイアログは、アプリケーションから呼び出すことはできず、Windows 10が判定して表示を行う。
また、古いタイプのCWP(Classic Windows Apps。いわゆるデスクトップアプリ)では、レジストリ設定などで、デフォルトアプリケーションを変更しようとするが、Windows 10はこれを無効化して、ユーザーに「設定アプリ」の「システム→規定のアプリ」を使うように指示するメッセージを表示する。これにより、アプリを起動すると勝手にデフォルトアプリケーションを書き換えるといったことがなくなり、ユーザーは、データファイルに対して自分が指定したアプリケーションが常に起動するようにできる。
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