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プリンストンのデジギア道 第50回

最初の1台が欲しい入門者に最適の高コスパ

DSD対応で1万9800円! ヘッドフォンアンプ「PAV-HADSD」を試す

2016年07月25日 11時00分更新

文● 花茂未来 編集●ASCII.jp

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使用したヘッドフォンは手持ちのソニー「MCR-CD900ST」

いざ試聴「歌手が耳元で歌ってるみたい……!」

 ではさっそく、DSD音源を試聴してみたい。電源を一度切って、ヘッドフォンのプラグをPAV-HADSDに差し込み、再度電源をON。

 再生ソフトは先ほどセットアップしたJRiverMediaCenter。音楽を再生するには画面左で「オーディオ」を選択し、PC内のDSD音源を画面上にドラッグアンドドロップすれば登録できる。

JRiverMediaCenterの再生画面

 曲を再生した最初の印象は、音の立体感があること。1つの楽曲の中で、ボーカルや楽器との距離感が感じ取れるので臨場感がスゴイ! ささやき声のような歌だと、耳がこそばゆくなってくる感じもある。通常のMP3については、全体的に音にメリハリがついて、ぼんやり感が消えたように感じた。

 また、再生中の音源情報は、ドライバーの画面のほか、PAV-HADSD上部にあるインジケーターで確認できるのもグッド。

DSD音源を再生中のドライバー画面。ASIO出力のステータスが「RUNNING」になり、正常に再生できていることがわかる

同じくDSD音源を再生中のインジケーター部。DSDとPCMどちらを再生しているか、そして楽曲のサンプリングレートが点灯ランプで一目瞭然

iPhoneやiPad、Android端末も高音質になる!

 日々の音楽鑑賞はもっぱらスマホ頼みという人も多いだろう。そんな人たちにも本製品はおすすめ。PC利用時と異なる点は、本製品はUSBバスパワー駆動だが、いわゆる携帯電話で使用する際は、付属の給電用USBケーブルで電源を供給する必要がある点。これについては、市販のコンセント→USB電源アダプターを使うか、モバイルバッテリーなどを用いれば大丈夫。

USB接続するために、「Lightning - USBカメラアダプタ」などの変換ケーブルを別途用意

 ケータイ端末との接続はiPhoneやiPadであればアップル純正の「Lightning - USBカメラアダプタ」、Android端末であればOTGアダプターなどの変換ケーブルを別途用意して、USB接続しよう。

 PAV-HADSDはバッテリー搭載のポータブルヘッドフォンアンプのように、電車の中や屋外での使用は厳しいが、手のひらサイズなので置き場所に困らないメリットがある。

 そのため、キッチンやリビング、書斎など、PCがある部屋以外に置いて、スピーカーをつなげておけば、あとはケータイ端末を持って行くだけで気軽に高音質な音楽を楽しめる。最近では各席にコンセントを配している新幹線、またホテルなど出張や旅行時の活用も可能だ。

イチキュッパでDSDハイレゾ環境が手に入る!

 以上のようにPAV-HADSDは、DSD対応ながら2万円以下という価格を実現したコストパフォーマンスに優れる製品。機能も中堅機と同等レベルだ。

 高級なヘッドフォンアンプは確かにインターフェースが充実しているが、導入を考えている段階の初心者には不要な機能にお金を払ってもしょうがない。

 現状の音楽鑑賞環境を良くしたい、ハイレゾ環境を気軽に体験したい、もしくはヘッドフォンアンプを一度使ってみたいといった層には、必要十分な機能と性能をしっかり備えた製品なので、導入を考えてみては。

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