東芝のノートパソコンが生まれ変わった。
東芝クライアントソリューションは今後、ODMへの委託を廃止し、設計・製造・品質検査などすべてを自社で行なうことで、高品質で高性能なパソコンの提供を目指す。その第1歩として発表したのが、ノートパソコンの2016年秋モデルだ。
特に15.6型ノートパソコンの2016年秋モデル「dynabook T85/A」「dynabook T75/A」「dynabook T55/A」「dynabook T45/A」は、従来モデルと比較してデザインも刷新している。今回は、この中からdynabook T75/Aを借りることができたので、外観を中心に紹介する。
鏡面仕上げのヒンジに
dynabook T75/Aと従来モデルのデザインを比較して1番特徴的なのが、ヒンジ部に鏡面仕上げのヒンジカバーを採用した点。サテンゴールドとホワイトを中心とした筐体に、シルバーのヒンジが丁度よいアクセントになっている。15.6型なので、据え置き用として使うことになると思うが、会社や自宅のリビングなど、どんな風景にでも溶け込むデザインだと感じる。
天板は、生成時に金型の中に転写フィルムを挟み込む「成型同時加飾転写工法(IMR)」を採用し、傷がつきにくくなっているという。15.6型ノートパソコンだと部屋の中で持ち運ぶことが多いので、うっかり何かにぶつけてしまっても傷がつきにくいのはありがたい。また、薄くヘアライン加工が施されている点も、上質な感じを引き出している。
インターフェースが充実しているのに薄い筐体
dynabook T75/Aのサイズは、およそ幅379.0×奥行258.0×高さ23.7mm。Ethernet端子やBlu-ray Discドライブを搭載していることを考えると薄い筐体だろう。また、USB 3.0端子×2、UBS 2.0端子×2を備えており、マウスを接続したまま別の周辺機器を複数接続できるのは便利だ。
キーボード面はかなりシンプル
キーボードはとてもシンプルで、段差のないフラットなデザインになっている。私が特に気に入っているのは、キーに0.2mmのへこみを持たせて指がかかりやすくなっている点だ。これにより、とても打鍵感がよく気持ちよくタイピングができる。長時間タイピング作業することが多い私にとって、タイピングによるストレスが少ないというのはかなり重要なので、こういう配慮はとてもありがたく感じる。
高精細で動画閲覧は快適だが、映り込みは気になる
ディスプレーはClear SuperView LED液晶を採用している。動画を閲覧してみたが高精細で明るく、メリハリのきいた映像を楽しむことができた。しかし、長時間仕事をするパソコンとして使うとすれば、目の疲れの要因となる映り込みが気になる。ただし、グレア液晶を採用するディスプレーと比べると映り込みは少ない方で、かつグレア液晶並の映像の綺麗さを堪能できるので、我慢できるレベルではある。
スピーカーはオンキヨーと共同開発
dynabook T75/Aのスピーカーは、オンキヨーと共同開発したステレオスピーカーを採用している。従来モデルはキーボード上部にスピーカーが付いていたが、dynabook T75/Aは底面前面に内蔵してある。底面にあるので音が籠るのではと心配したが、オンキヨーが机から反射による反響まで考慮してチューニングしているので、自然で明瞭な音で動画などを楽しめた。
2年のメーカー無償保証つき
2016年秋モデルから、引き取り修理・海外保証が受けられるメーカー無償保証が1年から2年になった。堅牢なノートパソコンでも、アクシデントで破損する危険性がないわけではない。長く無償保証を受けられるというのは、ノートパソコンを購入するうえで重要なポイントだ。
dynabook T75/Aは、シンプルだがキーボードやスピーカーなど様々な点にこだわりがみえるノートパソコンだ。会社や自宅で違和感なく使えるデザインで、Core i7-6500U(2.5GHz)、8GBメモリー、1TB ハイブリッドHDDという構成なので、仕事用にもプライベート用にもオススメできる。次回は、dynabook T75/Aの性能について紹介する。