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解決方法を教えます! LINE駆け込み寺第13回

日本含む4ヵ国以外での勢力拡大がカギ

LINEついに日米同時上場! その狙いとは?

2016年06月28日 09時00分更新

文● 高橋暁子 編集●村山剛史

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「LINEを始めたいけど、今さら人には聞けないよ……」というアナタ!
SNSの最新情報と若者動向を追い続けるITジャーナリスト 高橋暁子さんが、LINEの上手な使い方を基礎からやさしく伝授します。〈連載目次

LINE日米同時上場! だが旬は逃したとの意見も

 LINEが2016年7月15日にIPO(新規上場)する。東証一部となる見通しであり、ニューヨーク証券取引所でも同時上場予定。

 LINEの事業内容は東京証券取引所のサイトで公開されている。2014年度は約120億円の黒字を出していたが、2015年度の売り上げ高は約1206億円、純利益は約79億円の赤字となっている。

 2014年にも上場するとの情報が流れ、時価総額は1兆円超と見られていたが、「事業の成長を優先させる」として延期になっていた。当時に比べ、時価総額は4割以上小さくなっており、最良のタイミングを逃したとも言われている。

新規上場申請のための有価証券報告書より抜粋

 なお、同社の収益源は以下のようになっている。2015年12月期のLINEビジネス・ポータル事業の連結売上高は約1204億円。そのうち、LINE GAMEのアイテム課金が約4割に当たる約492億円でトップ。次いでLINEスタンプの売上(約287億円、約23%)、LINE公式アカウント・公式スタンプ広告売上(約264億円、約21%)、livedoor/NAVERまとめ広告売上(約99億円、約8%)と続く。

新たな市場獲得による拡大が鍵

 LINEの2016年末時点での月間アクティブユーザー数は2億1800万人。日本人ユーザーはそのうち6000万人であり、タイ・台湾・インドネシアの3ヵ国で9100万人を占めている。日本・タイ・台湾では市場のシェアトップを占めており、全体の3分の2はこの4ヵ国の利用者だ。

LINEの主要ユーザーは日本・タイ・台湾・インドネシアの人々で占められている

 日本ではメッセンジャーアプリ市場をほぼ独占しているが、東南アジアの一部を除いては他のアプリが大勢を占めている。たとえば月間アクティブユーザー数を見ると、Facebook Messengerは9億人、Facebook傘下のWhatsAppは10億人、中国のWechatは7億人、楽天傘下のViberは2億3600万人など、LINEを大きく上回っているのだ。

 また、2015年12月期の日本の売上高比率は70.3%に上っており、その他の国における利用率の増加や売上拡大は大きな課題となっている。

 LINEの日本国内における市場は当分揺るぎそうにない。一方、欧米や中国などは他のメッセンジャーアプリが市場を押さえており、今後新たに入り込むのは難しい可能性が高い。LINEは日米同時上場によって知名度を上げ、他のアジア諸国などで新たな市場拡大を狙うだろう。LINEがどこまで拡大していくのか、今後の報道を楽しみにしていきたい。

著者紹介:高橋暁子

 ITジャーナリスト、コンサルタント。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。小学校教員、編集者を経て現在に至る。最新刊『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎エデュケーション新書)の他、『ソーシャルメディアを武器にするための10カ条』(マイナビ新書)、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』『図解 一目でわかるITプラットフォーム』(日本実業出版社)、『ネット業界 儲けのカラクリ』(中経出版)など著作多数。http://akiakatsuki.com/ Twitterアカウントは@akiakatsuki

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