筆者が初めて「Qi」(チー)規格に則った充電器を買ったのは、パナソニックの商品だったか、NokiaのLumiaブランドのスマホだったか忘れてしまった。QiはWPC(ワイヤレスパワーコンソーシアム)が策定したワイヤレス給電の国際標準だ。
パナソニックの製品は、けっこう大きなプレート上に同社純正のQi対応USBモバイルバッテリーを置くと、プレート内部で充電端子のようなものが近づいてきて充電してくれるという、メカ的にも凝った面白いものだった。
USBモバイルバッテリーをプレートの上の適当な位置に2個置くと、いずれか最初のUSBモバイルバッテリーの充電が終わると、次の未充電のUSBモバイルバッテリーを見つけて充電してくれるという優れモノで今も筆者は愛用している。
もちろんWPCのQi規格に準拠した製品なので、最新の筆者のスマホであるQi対応の「Galaxy S7 edge」も同じように充電可能だ。面積的に、パナソニックのQi対応USBモバイルバッテリーとGalaxy S7 edgeの両方も載せることもギリギリ可能だ。
そんなQiの世界が何度目かの正直で、昨今また少しだけ注目を浴びるようになってきた。そこで筆者は、インターネットや秋葉原で入手できるQi関連のアイテムを数点、衝動買いしてしまった。
Qi対応スマホを買っただけではダメで、追加のハードウェアを購入しなければ実現はしないが「置くだけで充電できる」Qiの魅力はなかなか捨てがたいものだ。そもそもQiに代表される非接触充電の最初の製品は、読者諸兄もよくご存知の電動歯ブラシだった。
水回りで使う製品ゆえ、交換する乾電池の出し入れや密封性も気になる。まして金属の充電端子は不安だ。そういう環境で理想的なのは、乾電池を使用せず、充電端子の露出していない非接触充電方式だった。
昨今では、コネクター系を最小限にした防水・防塵型スマートフォンの普及なども追い風になり、再びQiも注目されている。
今やQi対応製品はバリエーションが豊富
今回、筆者が入手したものは、スマホを斜めに立てかけるQi充電スタンド、Qi対応のUSBモバイルバッテリー、非Qi対応のスマホをQi対応に変更するなんちゃってQiワイヤレスチャージャープレート、標準速のQiワイヤレス充電器、急速Qiワイヤレス充電器などだ。
一般的にQi充電器は、四角や丸のプレートの形をしているものが多い。筆者が購入した「Anker PowerPort Qi」 (シングルコイル Qi ワイヤレス充電器) は直径70mmほどの円盤形状だ。
もう一つの「CHOETECH T518」 (10W Max) 急速充電ワイヤレス充電器は、少し大きく直径は約85mm。光センサーを搭載しており、周囲の明るさに応じて充電状況を示すLEDランプの明かりを調整してくれる。電気を消した寝室のナイトテーブル上で使用しても調光してくれる気配り型だ。
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