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前田知洋の“マジックとスペックのある人生”第21回

人間関係をリセットするタイミングとは

2016年06月14日 17時00分更新

文● 前田知洋

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 インターネットが登場したおかげで、仕事の打ち合わせに出かける時間もすっかり減少。Facebookで、生き別れになった(笑)知り合いに再会してハッピーになったり、メッセンジャーで「明日空いてる?」とデートに誘われたりと、ネットによって人間関係が革命的に変わりました。

 そのデメリットとして、複雑に絡んだ人間関係がトラブルに発展したり、気がついたらホンネで付き合える友人がゼロだったりと、面倒くさいことも増えてきた気がします。Yahoo!知恵袋や新聞の質問欄でも、悩んでいる人の多くは人間関係。まぁ、人間関係のトラブルは昔からもあったのですが、ネットで多くの人と繋がるようになってからトラブルの頻度が急に増えたのは筆者だけではないはず。

 そんなわけで今回は人間関係をリセットするタイミングについて考察したいと思います。

人間関係をリセットのタイミング
その1 スリーアウト制

 「うぁ~!ムカつく…」と人間関係がこじれても、トラブルの原因が誤解だったり、たまたまこっちの機嫌が悪いだけだったりすることもあります。そこで、同じ相手と3回トラブったら関係を見直してみる、そんなルールで人間関係を再構築すると失敗のリスクが少なくなります。

 お気付きのようにこのスリーアウト制は野球に採用されています。サッカーが好きな人は「イエローカード制の方がいい!」と思う人が多いかもしれません。イエローカードが2枚でレッドカード=退場(いわゆる、ツーアウト制)なのは、サッカーの場合、ゲームに時間制限があることがその理由の一つです。もちろん、それぞれ好みですが、時間制限のない人間関係の場合、スリーアウト制の方が誤解や偶然によるミス、「ごめん、ごめん、こちらの勘違いでした…」みたいなことが解消され、より合理的な判断ができる筆者は思っています。

 我慢しすぎて感情が爆発してしまう。そんな大きなトラブルに発展しないよう、我慢しがちな人にオススメのルールです。何しろ、こんなルールを日頃から基準にしておくだけで精神的にラクになるはず。

人間関係をリセットのタイミング
その2 嫌いな人とは付き合わない主義

 僕の仕事はフリーランス、つまり自営業。気が向かない仕事ははじめから断ることができます。人間関係も同じように「うぁ…、この人と合わないなぁ」と感じて、なおかつ関係を持たずに済むのなら、お互いの時間をムダにしたり余計なストレスを受ける前に別の人生を歩むベキだと信じています。

 一見「ワガママなルール」と思われがちなこのルールの利点は、人材の母数が大きなグループでは、それでも仕事ができてしまうこと。「そんなルールだったら仕事が減っちゃうかも…」なんて思わずに、苦手な相手は他の人に譲ってしまいましょう。自分の周りの人間の母数が少ないなら、上で紹介したスリーアウト制と組み合わせるのも有効です。

 もし、チームワークや大事なクライアントなど、どうしてもその人と付き合わなければならない場合は、逆転の発想で「その人のことを好きになる」という裏技もあります。社会的成功を収めた人の中には、そんなスキルをまれに持つ人もいるので、トライする価値はあるはず。僕は何度かトライしても無理でした(笑)。それでもちゃんとやっていけるから人生は不思議です。

人間関係をリセットのタイミング その3 リセットは自然のタイミングに任せる漂流タイプ

 相手から嫌われて、逆に向こうから人間関係をリセットされちゃうこともあります。そんなことになると、「自分の性格が悪いからかなぁ…」なんて悩みがちですが、恋愛についての古い常套句のように「ご縁がなかったということで…」と筆者は諦めることにしています。

 そんな相手からのリセットがよく起きるようでは問題ですが、たまに人から誤解されたり、相性が合わないのは仕方のないこと。その理由は「あの人は苦手かも…」と、こちらが感じるのと同様に、相手にも人間関係を選択する自由があるからです。

 人生の波に身を任せる…、僕はこのルールを「人間関係、漂流タイプ」と名付けています。

人間関係をリセットする理由 ネットがあってもなくても、付き合える人数には限りがある

 よく「時間は貯金できない」なんて話を耳にしますが、まさにその通り。一緒にお茶を飲んだり、ご飯を食べれば1~2時間が使われます。一晩中、お酒を酌み交わしても同じこと。FaceTimeやスカイプで済ませちゃうこともありますが、余った時間をネット動画やゲームで浪費してしまえば同じこと。それは誰にとっても人生の時間は有限だからです。人間の脳の処理の限界もあるのかもしれません。

 ネットが登場して出会いの可能性が爆発的に大きくなり、旧友に気軽に連絡をするハードルは下がりましたが、それゆえ一人当たりのコミュニケーション時間は減るのは当然のこと。おそらく、睡眠時間を削れば少しは余裕ができるかもしれません。しかし、そんな健康に影響を及ぼす時間を人間関係に回す行為こそが問題なはず。楽しいはずの人生が台無しになりかねません。そんなときこそ、ストレスを受けがちな人間関係のリセットを考えてみてはいかがでしょうか。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。

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