5月20日・21日にソウルで行なわれた「AWSKRUG&JAWS-UG Meetup day #01」の2日目。1日目のCommunity Dayではコアメンバー同士で活動状況を共有したが、JAWS-UGとAWSKRUGのメンバーが登壇した勉強会に突入する。韓国のメンバーはおもにテクニカルな内容、日本のメンバーはおもにコミュニティ系の内容を語り、さまざまなノウハウが共有された。
日韓のAWSユーザーが技術とコミュニティを語る
さて、2日目は「Tech Day」はいよいよ勉強会の本編ということで、韓国と日本のメンバーが技術的なセッションを繰り広げた。コアメンバーが登壇した昨日に比べ、2日目は通常の勉強会のメンバーも参加したため、人数は一気に拡大した。
冒頭、挨拶に立ったAWSKRUGファウンダーのチョン・ミニョンさんは、「昨日は焼酎とビールを混ぜて、日本のお客様を歓迎しました」と説明。そして、「日本と韓国はよく『近くて、遠い国』と言われるが、僕たちは技術でつながることができる。AWSの話でコミュニケーションできる。その点、今日の1回目はとても重要。2回目、3回目と続けて、今後はグローバルにMeetupを拡げたい」と歓迎の意を示す。
JAWS-UG代表の立花拓也さんは、「今回来たJAWS-UGのメンバーはほとんどソウルが初めてですが、お酒も料理も美味しくて、昨日は夜中の2時くらいまで呑んでいた。みんな寝不足です」と挨拶。続いて、JAWS-UGでは「SNSやブログなどにアウトプットするまでが勉強会」「100回参加するより、1回登壇した方が価値がある」という2つのお願いをしていると説明し、楽しい勉強会をしようと聴衆に訴えた。
その後、AWSKRUGが4セッション、JAWS-UGが4セッションを受け持つ形でイベントは進行した。まずは午前中のAWSKRUGセッションのダイジェストをレポートする。
精度の高い日韓翻訳で両国のコンテンツを活用(チョン・ドウユンさん)
冒頭に登壇したチョン・ドウユンさんは、日本の豆蔵というITコンサルティング会社に勤めており、日本語もぺらぺら。「頭文字Dが好きで、日本に行ったらみんなふかしているかと思ったら、そうでもなかった」とはチョンさんの弁だ。
個人では「俺はプログラマーだ」というエンジニア向けのポッドキャストをやっているとのこと。また、豆蔵でInfo Qサイトを翻訳を担当している。チョンさんは「一番人気のあった記事は、日本人が英語で書いた記事。これを韓国人の私が日本語に翻訳している(笑)。人的リソースの無駄であることに後で気がついた」とコメントした。
日本語を流暢に操るチョンさんによると、日本語と韓国語は語順がほとんど同じなため、翻訳がやりやすいという。GoogleのChrome拡張もかなり使えるほか、韓国のNAVERが親会社であることもあり、LINEの韓国語・日本語の翻訳精度が高いという。チョンさんは翻訳サービスを活用することで、韓国語と日本語の情報を相互に活用できると説明。「ぜひ今日以降、みなさんも試して欲しい」と締めた。
太陽光発電システムの監視でAWSを活用(チョ・ジョンミンさん)
続いて登壇したのは福岡のFusicで技術開発を担当しているチョ・ジョンミンさん。こちらも日本の会社で勤務しているため、日本語が堪能だ。好きな言語はPHPとJava、好きなサービスはS3とのことだ。
チョさんはFusicが請け負ったサニックスの太陽光発電システムの監視について説明した。サニックスは工業用・家庭用の太陽光発電システムを手がけているメーカーだが、設置されている場所に人がいないことの多い工業用の太陽光発電システムやパワーコンディショナーの障害対策に課題を抱えていた。そこで、FusicはAWSを採用し、コストを抑えた監視システムを提案したという。
「SANIX EYE」と呼ばれる監視システムは、大きくデータの収集と可視化の部分で構成。AWSを利用することで、発電システムが増えてもスケールできる。また、S3があるため、データ量が増えても十分に対応できるという。