そろそろ人間が蒸し料理にされそうな季節。8万円の高級扇風機が登場だ。
マインツ「PIROUETTE」(ピルエット)だ。5月31日に発表した。6月15日発売予定、5月31日から先行予約開始。価格は通常版の「MA-001」が5万4000円、ステンレス鏡面仕上げの「MA-002」が8万6400円。
どこから見ても美しい扇風機を目指した。ステンレス加工は新潟市燕三条エリア、職人が1つ1つ磨きをかけているという。指紋をつけたくないと思えるほどぴかぴか輝く。「メッキ加工とくらべると写り込みがまったくちがう」そうだ。
360度に首を振る。右まわり、左まわりともに360度。縦方向は上45度、下12度に傾きをつけられる。ピルエットはバレエ用語で「つまさきで回転する動き」のことをあらわしている。ちなみにパナソニックのボール状扇風機も360度回る。
動かすときに使うのはリモコンか、タッチ操作の「ダブルセンサーリング」。触ったところが青く光る。内側は電源オン・オフと風量調整、外側は首振り範囲を設定する。明るい場所だと光が見づらく、すぐに操作方法を忘れそうだが未来的だ。
MA-001のサイズは幅340×奥行き180(MA-002は190)×高さ900mm、重量は約5.5kg(同 約6.6kg)。厚みが薄く、台座がコンパクトで場所をとらない。AC100V電源、アダプターはでかい。消費電力33W。コード長約2.5m。
ピルエットはツインバード100%出資の新会社マインツ(MAINTS)第1弾製品。既存のメーカー単体では「超えられない壁」につきあたり、新しい発想で製品にチャレンジしたいという思いから立ち上げたブランドだ。ピルエットをはじめ製品は家電量販店ではなく、直販サイトと百貨店を中心に販売する。
ツインバード製品は安くてもよく働いていてくれる人気製品という印象があるが、今までとはちがう販路・客層・製品でしかけたいというのがブランド立ち上げの一端だろう。ただ、高級扇風機市場はすでに飽和状態にある。風穴を開けられるかどうかは、製品力はもちろん、販売力が大事になってきそうだ。
量販店の販売力に頼らないならあとはPR勝負。プレミアムブランドという印象をどう広められるかが大事だ。いまのところ「マインツ」も「ピルエット」もグーグル検索で引っかからない。どうしかけるのか見守りたい。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
人気の記事:
「谷川俊太郎さん オタクな素顔」「爆売れ高級トースターで“アップルの呪縛”解けた」「常識破りの成功 映画館に革命を」「小さな胸、折れない心 feastハヤカワ五味」
この連載の記事
-
第79回
家電ASCII
紅茶好きは是非!ティファール、指定温度のお湯つくれる電気ケトル -
第78回
家電ASCII
服のシワ伸ばす機械じかけのクローゼット「LG styler」 -
第77回
家電ASCII
ローソンで人気「糖質制限パン」作れるホームベーカリー -
第75回
家電ASCII
日立のありえない情熱 小さなロボット掃除機「ミニマル」秘話 -
第72回
家電ASCII
仕事がどれだけイヤかわかる ストレス可視化デバイスSpire -
第71回
ASCII倶楽部
いま買うならこれ! おすすめ家電ランキング2016 -
第70回
家電ASCII
かわいい本格マッサージチェア Bluetoothで音楽も聴ける -
第69回
家電ASCII
「ジュババッ……」おしっこ吸えるクリーナー『switle』初体験 -
第68回
家電ASCII
フィリップス 昼光色と電球色が切り換えられるLED電球 -
第67回
家電ASCII
これ欲しかったー! シャープ、小さくてかっこいい冷蔵庫 -
第66回
ASCII倶楽部
おすすめ最新エアコン4選 進化がすごい2016年秋モデル - この連載の一覧へ