パソコンにおいて、大画面のニーズは確実にある
── 現在最も市場に出ている機種はなんですか?
完全にノートが多いですね。ただし23型の液晶一体型機を出していますが、大画面のニーズはしっかりとあり、テレビパソコンとして活用したいという声は確実にあります。SmartVisionのアップデートにも精力的に取り組みますし、もっと小さなモバイルも伸びています。
── 仕事でのパソコンはなくならない。しかし家庭でのエンターテインメントを楽しむ機器としてのパソコンはどうでしょうか?
実は動画を見るデバイスとして使われているのはいまだにパソコンなんです。動画はスマホやタブレットで、というイメージを持つ方が多いかもしれませんが、実際にはパソコンで視聴するのが7~8割です。そして「TVer」が始まったり、「NetFlix」が上陸したりと配信コンテンツも増えてきている。家庭でのパソコンの利用シーンとして動画は欠かせないものになるでしょう。
──SNSを使うなど、ながら視聴にも便利ですしね。パソコンの未来に対する力強いメッセージもお願いします。
われわれもそう信じていますが、パソコンはまだいろいろな可能性を秘めていると思いますよ。スマホやタブレットとは異なる性能やインターフェースを持っていますし、いろいろなものとつながって魅力を発揮できると思っています。インターネットから始まってクラウドにつながり、モバイルデバイスとのつながりや連携。データをより明確にやり取りしたり、役割分担をする。スマホでECサイトの情報を調べて、最終的な決定をするのはパソコンで見て購入するとか。今後はデバイスも増えるでしょうし、デバイスとパソコンがつながれば、より一層の魅力が得られるでしょう。センサーの情報がパソコンに集約してクラウドにつながる。
このつながるが一つのキーワードとなります。また、トレンドを取り入れながら、モバイルも進化していきます。世界最軽量の技術とともに、強みを強化したパソコンを出せば、市場も活性化していくでしょう。
NEC PCのスタンスは変わらない
── ハードの変更に対して、ソフトの変更は分かりにくい側面があると思います。そこに関心を導くためにどうすべきだと思いますか?
分かっている人は分かっている。でもマジョリティーには難しいという面があるでしょう。NECはこれまで初心者にパソコンを使ってもらい、より簡単にパソコンを使えるようにする点に取り組んできました。実は、買い替えのタイミングには、既存のユーザーでも都度都度新しいできごとが起こっているものです。それは今までなかったSNSだったり、動画編集だったり、ワイヤレスでつなぐだったりしました。それを簡単にしていくのがNECの取り組んできたこと言い換えられます。
そのために必要なのは、新しい利用シーンと合わせて使い方を簡単にする。二軸が必要です。オリジナルアプリケーションや動画のナビゲーション、チュートリアルのソフト、安心して観られる動画のセレクトなどはそのための機能です。プレインストールソフトを用意し、次にショップ・イン・ショップなど量販店の場所を借りたマーケティング的な活動とセットにして紹介を続けていきたいと思っています。
── ダイレクト販売と量販店向けの商品企画の違いはありますか?
ウェブで買われるお客様は、パソコンのスペックに興味のある方となります。そのニーズに合わせた製品を提供しています。
── 高速なSSDなど最先端のスペックも積極的に取り入れてきた経緯があるように感じます。例えば、有機ELパネルの搭載などもぜひチャレンジしていただけると嬉しいです!