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業界人の《ことば》から 第196回

4Kを押し出しつつ新領域にも進出しようとするNTTぷらら

4K映像を量産するためにテレビ局との協業が増えるだろう

2016年05月17日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

 「IPTV事業者としては日本でナンバーワンになれた。月2本程度のペースで、ローカル局と4Kコンテンツを制作するなど、今後も4Kコンテンツの拡充に取り組む」(NTTぷららの板東浩二社長)

今年度末までに1200本の4Kコンテンツ追加

 NTTぷららが、4Kコンテンツの拡充に積極的に取り組んでいる。

 4月に開催した事業方針説明では、2016年度末までに約1200本の4K-VOD(ビデオオンデマンド)作品を提供することを発表。HDR対応作品も、ハリウッド作品を含む12作品を新たに追加して、22作品を提供。また、4月15日からは、4K-IP放送における24時間編成を開始した。

1200本の4K-VODは国内最大級のラインナップになる

 NTTぷららの板東浩二社長は、「サービス・コンテンツの高度化のひとつして、4K映像配信の拡充に取り組む」とする。

 NTTぷららは、もともと4Kコンテンツへの取り組みでは、業界をリードする形で取り組んできた経緯がある。2014年10月から、日本初の4K-VODによる商用サービスを開始。2015年11月30日からは、4KによるIP放送を開始し、日本で初めて、4K-IP放送と4K-VODの商用サービスを提供する事業者となった。

 4K-VODコンテンツは、2015年度中に約450本を拡充し、734本の作品を提供。「まだまだ数は少ないと思うが、日本では最大規模。洋画やドラマ、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルに展開している」と、その品揃えに自信をみせる。

 4Kテレビは、国内テレビ市場において、金額ベースでは半分を占めようとしている。台数ベースでもすでに10%を突破している。4Kを視聴できる環境が急ピッチで広がっているというわけだ。NTTぷららは、こうした4Kテレビの普及が加速するのにあわせて、4Kコンテンツ拡充の動きをさらに強化する考えだ。

2015年度の取り組みとして挙がったのが、4K-IP放送と4K-VODの商用サービス提供だ

 その取り組みのなかで注目されるのが、放送局との連携だ。

放送局と4K番組を制作・配信

 NTTぷららは、テレビ長崎、琉球放送、テレビ新広島と連携し、各放送局と4K番組を制作し、ここで制作したコンテンツを先行配信することを発表した。

 「月2本程度のペースで、ローカル局と4Kコンテンツを作りたいと考えている。4Kコンテンツは、フルHDのコンテンツに比べて、1.5倍の製作費がかかるため、ローカルだけでの放送では回収が難しいが、当社との協業により、負担を軽減できるというメリットがある。また、ローカルでの放送だけでなく、NTTぷららが持つ全国のユーザーに対して配信が可能になる」(NTTぷららの板東社長)とする。

 さらに、4Kにおける放送局との連携では、フジテレビONEの人気番組「ゲームセンターCX IN 四国 ゲームお遍路巡り」を、4Kで制作して配信。テレビ東京とは、「ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~」を全話終了直後から、4K先行独占配信する。また、岩手めんこいテレビとは、「恋子focus~ある女子校生の物語」を放送前に4Kで先行配信する。

これまでも地方局と連携して4K配信をしてきたが今回拡充し、今後も増やしていくという

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