第6世代のCore Mプロセッサー搭載で動作はサクサク
続いて、「HP Elite x2 1012 G1」のベンチマーク結果を紹介しよう。今回試用したのはCPUに第6世代(Skylake)のCore M7-6Y75(1.2GHz)を搭載した最上位モデルだ。メモリー容量は8GBで、ストレージにはPCI Express x4(Gen.3)接続の256GB SSDを採用している。
Windows 10の快適さを計測する「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」の結界については下表のとおり。
試用機に搭載されているCore M7-6Y75はモバイルデバイス向けのCPUなのだが、「プロセッサ」の数値が「7.5」とかなり高い性能を持っていることがわかる。「グラフィックス」の数値が気にかかるはずだが、Windows 10の快適さには大きく影響しないので気にする必要はないだろう。また、ストレージにPCI Express x4(Gen.3)接続の高速なSSDを採用しているだけあって、「プライマリハードディスク」が非常に高いスコアとなっている。
試用機のWindowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)の結果 (Windows エクスペリエンス インデックス) | |
---|---|
プロセッサ(CpuScore) | 7.5 |
メモリ(MemoryScore) | 7.9 |
グラフィックス(GraphicsScore) | 5.7 |
ゲーム用グラフィックス(GamingScore) | - |
プライマリハードディスク(DiskScore) | 9.1 |
CPUの処理性能を計測する「CINEBENCH R15」では、
Core i5-6200Uに匹敵する「254cb」
CPUの処理性能を計測する「CINEBENCH R15」では、「CPU」のスコアが「254cb」という結果だった。筆者がこれまでさまざまなPCを計測してきた限りでは、Core i5-6200Uに匹敵するほどのスコアである。各モデルのチューニングや熱設計によってスコアは上下するので一概に同じ性能とはいえないが、「HP Elite x2 1012 G1」はCore M7-6Y75の性能を十分に引き出しており、従来のノートPCに迫るほどのパワーを備えていると考えられるだろう。
ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark」は
シーケンシャルリード2176MB/秒
ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark」では、シーケンシャルリード(Seq Q32T1)で2176MB/秒と驚異的な結果となった。SATA接続のSSDと比べると、その差は4倍程度。快適さを求めるなら、ぜひPCI Express x4(Gen.3)接続のSSDを採用したハイエンドモデルを選びたい。
総合的な性能を計測する「PCMark 8」 - 一世代前のCore i7ノートに迫る結果に
総合的な性能を計測する「PCMark 8」でも、高めのスコアが出ている。一世代前のCore i7搭載モバイルノートと同等レベルといっていいだろう。理由としてCPU性能が高い点もあるが、Futuremarkのベンチマークは、ストレージ性能が結果に強く影響するので、超高速SSDの影響もあるだろう。
3D性能を計測する「3DMark」では、「Fire Strike」で「649」
3D性能を計測する「3DMark」では、「Fire Strike」で「649」という結果だった。3Dゲームを快適に楽しめるほどの性能はないが、そもそも「HP Elite x2 1012 G1」はゲームのプレーを想定していないモデルなので、この結果はやむを得ないところだ。
ベンチマーク中の発熱を確認
ベンチマーク中、「HP Elite x2 1012 G1」の発熱の状態を確認してみたところ、負荷の高い処理ではCPUの温度が70~80度に達していた。しかし発熱による動作周波数の大幅な低下はなく、常時3GHz前後をキープしている(ゲーム系の処理では内蔵GPUが使われるためCPUの動作周波数は低下している)。本体背面にあるロゴの上部がやや熱くはなったものの、持てないほどではなかった。もっとも2-in-1タブレットで極端に負荷の高い処理を行なう場面は少ないので、実利用では問題ないだろう。
バッテリー駆動時間テストの結果は約8時間8分
「HP Elite x2 1012 G1」のバッテリー駆動時間については、カタログ上ではタブレット使用時で8.2時間、キーボード接続時で7.9時間とされている(どちらもJEITA2.0測定法準拠時)。実際のバッテリー駆動時間を計測するために以下の条件でテストを行なったところ、カタログ値よりも長い約8時間8分という結果となった。フルに使い続けて8時間程度であれば、実際の運用ではまったく問題ないレベルだといえる。
バッテリー駆動時間テストの条件
- テストには「BBench」を使い、10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効化
- 電源プランを「省電力」に設定
- トラベルキーボードを接続
- キーボドバックライトはオフ
- 液晶ディスプレーの明るさを40%に設定
- 液晶ディスプレーの輝度調整機能を無効化
- 無線LANはオン、Bluetoothはオフに設定
- ボリュームは50%に設定