東芝が販売している13.3型「dynabook RX73/V」は、Blu-ray Discプレイヤーを内蔵するモバイルノートパソコンの2016年夏モデルだ。本体デザインなどは従来モデル「dynabook RX73/T」とほぼ同じだが、2016年夏モデルから新たにカラー「グラファイトブラック」を用意。また、従来までは1TB ハイブリッドHDD搭載モデルのみだったが、2016年夏モデルより256GB SSD搭載モデルが選択できるようになった。
前回は、dynabook RX73/VのSSD搭載モデルのオススメポイントについて紹介した。今回は、256GB SSD搭載モデルがどれくらいの性能を持っているのか、1TB ハイブリッドHDDモデルと比較して紹介する。ちなみに、ストレージ以外はどちらもCore i5-6200U(2.3GHz)、4GBメモリーという構成だ。OSはWindows 10 Home(64bit)を採用している。
dynabook RX73/Vの主なスペック | ||||||
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機種名 | dynabook RX73/VWR | dynabook RX73/VBR | dynabook RX73/VWP | dynabook RX73/VBP | dynabook RX73/VWQ | dynabook RX73/VBQ |
カラー | プラチナホワイト | グラファイトブラック | プラチナホワイト | グラファイトブラック | プラチナホワイト | グラファイトブラック |
CPU | Core i5-6200U(2.3GHz) | Core i3-6100U(2.3GHz) | ||||
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 520 | |||||
メモリー | 4GB | |||||
ストレージ | 256GB SSD | 1TB ハイブリッドHDD | 1TB HDD | |||
ディスプレー | 13.3型(1920×1080ドット) | |||||
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.1 | |||||
光学式ドライブ | Blu-ray Discドライブ | DVDスーパーマルチドライブ | ||||
インターフェース | USB 3.0端子×3、HDMI出力端子×1、ミニD-sub 15ピン×1、マイク/ヘッドフォン出力端子×1、SDカードスロット×1 | |||||
内蔵カメラ | 約92万画素ウェブカメラ | |||||
サイズ | およそ幅316.0×奥行229.0×高さ17.2~21.4mm | |||||
重さ | 約1.35kg | 約1.32kg | 約1.44kg | 約1.41kg | 約1.44kg | 約1.41kg |
Office | Office Home and Business Premium(2016)プラス Office 365 サービス | |||||
OS | Windows 10 Home(64bit) |
注目はやはりストレージの速度!
「CrystalDiskMark」で大きな差が
ストレージが1TB ハイブリッドHDDとSSDで異なる場合、気になるのは速度だろう。dynabook RX73/VのSSD搭載モデルは、ストレージ性能を計測する「CrystalDiskMark」のシーケンシャルリードで530.0/秒だった。1TB ハイブリッドHDD搭載モデルは113.6/秒なので、SSD搭載モデルのほうがかなり早い結果となった。
PCの総合的な実力を見る「PCMARK8」(Home accelerated)では、dynabook RX73/VのSSD搭載モデルは2743だった。1TB ハイブリッドHDDの結果は2782で、差はほとんどないが、わずかに1TB ハイブリッドHDDのほうが高い結果となった。ただ、どちらもモバイルノートとしては悪くない数値だろう。
3Dゲーム系の性能を計測する3DMarkでは、dynabook RX73/VのSSD搭載モデルはSky Driverが2811、Cloud Gateが4411だった。1TB ハイブリッドHDD搭載モデルは、Sky Driverが2932、Cloud Gateが4920という結果で、こちらもほぼ差はない。両モデルとも、負荷が低めのMMORPGなどであれば、解像度を下げたりと設定次第ではプレーできなくもないだろう。
ちなみにdynabook RX73/VのSSD搭載モデルは「Windows エクスペリエンス インデックス」だと「プロセッサ」が7.4、「メモリ」が5.9、「グラフィックス」が4.5、「プライマリディスク」が8.2という結果だった。CPU内蔵GPUなので、グラフィックスの数値は高くないが、SSDを搭載したことでプライマリディスクは高いスコアとなった。
「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10」では、グラフィックスを標準設定、解像度を1920×1080ドットで計測。dynabook RX73/VのSSD搭載モデルは2591(やや重い)で、従来モデルは2676(やや重い)だった。解像度を1280×720ドットにして計測してみると、dynabook RX73/Vは、従来モデルは4836(普通)という結果になった。
データの読み込み/書き込みを頻繁にする人にオススメ
dynabook RX73/VのSSD搭載モデルと1TB ハイブリッドHDD搭載モデルを比較してみたが、総合的な性能はほぼ同じで、ストレージの速度に大きく差があった。作業などでよくデータの書き込みや読み込みをする人は、SSD搭載モデルを選択したほうがいいだろう。前回紹介したように、わずかでも軽いマシンがいい人や、なるべく持ち運んだ際の衝撃でデータをクラッシュさせたくないという人にもオススメだ。
またdynabook RX73/Vは、SSD搭載モデルのほかに従来モデルと同スペックで1TB ハイブリッドHDDを搭載するマシンもラインアップしている。SSD搭載モデルのメリットより、多くのデータをノートパソコンに保存しておきたいという人は、そちらを選択すればいいだろう。自分のパソコンの用途を吟味して、最適なモデルを選択してほしい。