Androidスマートフォン向けの最新OS「Android 6.0」(開発コードネームMarshmallow)が2015年10月に公開され、現在発売中のAndroid 5.0(Lollipop)搭載スマホのアップデートも徐々に始まりつつある。また、例年どおりなら5月のGW明けには各社からAndroid 6.0搭載の夏モデルが発表される見込みだ。
6.0では新機能「Now on Tap」を搭載するほか、4Kディスプレーや指紋認証といった新ハードウェアに対応。また、セキュリティーを守るアプリの動作権限の設定や、格安SIMで便利なアプリごとの通信の制御など、さまざまな便利機能が追加されている。これから新しいスマホを買うなら、Android 6.0搭載もしくはアップデートに対応するスマホを選びたいところだ。
今回は新しいAndroid 6.0の特徴と、対応スマホのアップデート状況。6.0になって使いやすくなった点について見ていこう。
Android 6.0アップデートが可能なXperiaをチェック
4月20日現在、国内でAndroid 6.0へのアップデートが可能な機種はドコモの「Galaxy S6」シリーズと「Xperia Z5」シリーズ、「Xperia Z4」、グーグルのSIMフリーを含む「Nexus 5」「Nexus 6」だ。手持ちの機種がAndroid 6.0に対応すると、Wi-Fiやモバイル回線でアップデートを実施するOTAアップデート(Over The Airアップデート)の通知が届く。通知画面から必要なデータをダウンロードして、アップデート処理を実施できる。
だが、実際のアップデート処理は1時間以上かかる。スマホを利用できなくても問題のない時間帯に、スマホをフル充電したうえで実施するようにしよう。1GB前後のデータをダウンロードするため、自宅の光回線などにつながった高速なWi-Fi環境での実行をオススメする。念のため、各種データやアプリはバックアップしておこう。
スマホによっては先に細かいアップデートを済ませないと6.0が配信されない場合もある。「設定」→「端末情報」→「ソフトウェアアップデート」からアップデート情報を確認しておこう。
実際に、ドコモの「Xperia Z5 Premium」で6.0へのアップデートを試してみた。アップデート方法は2種類ある。ドコモではスマホ本体だけで完結するWi-FiまたはLTEデータ通信を使ったアップデートは、3Mbpsの回線で合計約75分(ダウンロード約40分、インストール約35分)かかると案内している。もうひとつが、PCにXperiaをつないで管理アプリ「PC Companion」からアップデートする方法だ。約44分と短時間でアップデートできる。
スマホだけでのアップデートを、光回線に接続したWi-Fi(IEEE802.11ac接続)で実測約300Mbps(RBBスピードテスト計測数値)の高速な通信環境で試してみた。実際のアップデート時間は合計83分(ダウンロード約40分、インストール約43分)かかり、Wi-Fiが高速でも時間を短縮できなかった。Xperiaの場合、素早くアップデートしたいならPCを使ったほうがよいかもしれない。
もしWi-Fiを利用できない場合は、LTEなどのモバイルネットワークを使ってアップデートすることになる。ドコモならアップデート時の通信は無料なので問題ないが、auやソフトバンクは有料で通信量を消費する。通信量1GBや3GBのプランを契約している人は、アップデート中に通信量を使い切って通信制限がかかる可能性もあるので注意しよう。
データのダウンロードしたら、アップデートを実行する。途中で操作を求められることはない。ただ、ダウンロード開始からアップデート終了まで1時間半近くかかるのと、「Xperia Z5 Premium」の場合はバッテリー残量がフル充電から75%まで消費した。アップデート後にスマホを持ち出すつもりなら、バッテリー残量が少ない状態でアップデートを実施しないよう気をつけよう。
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