このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第61回

世界のソーシャルメディアはトップ5のうち2つが中国向け

SNS・メッセージアプリ共々Facebookが掌握! 国内はLINE・Twitter・FBが3強

2016年03月21日 09時00分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

メッセージアプリはFbメッセンジャー、WhatsAppの2強

 アジア9ヵ国を対象にした「モバイル・コンシューマー・トラッキング・サーベイ2015」(電通調べ)によると、全体の58%がメッセージアプリを利用しており、特に香港・インドネシア・マレーシア・台湾では利用率が7割を超えている。メッセージアプリの利用率は大幅に伸びており、普及率も高まっているのだ。

 前述の通り日本ではLINEが圧倒的だが、メッセージアプリのサービスごとのユーザー数はどうなっているのだろうか。代表的なものを見ていこう。

■Facebookメッセンジャー
 Facebookメッセンジャーは、2016年1月時点で月間アクティブユーザー数が8億人を超えている。2015年6月の7億人からわずか半年で1億人も増えており、急速に拡大中であることがわかる。ニールセン調べによると、Facebookメッセンジャーは2015年に最も成長を遂げたプラットフォームであり、iOSアプリとしてはFacebookアプリに次ぐ2位のダウンロード数となっている。

■WhatsApp
 WhatsAppの月間アクティブユーザー数は2015年4月に8億人を超えている。数字的にはFacebookメッセンジャーとほぼ横並びだが、報道によればGoogleとそのパートナーがAndroid端末にバンドルしているアプリを除けば、Facebookメッセンジャーに次いで世界で2番目に人気が高いアプリになるという。WhatsAppは利用2年目から年額99セントの使用料が必要だったが、2016年に入ってから撤廃された。この無料化がさらに利用拡大に拍車をかけそうだ。なおWhatsAppは、2年前にFacebookに買収されている。

■WeChat
 中国Tencentの人気メッセージアプリWeChatは、2015年11月発表時点で月間アクティブユーザー数は6億4950万人となっている。

■QQモバイル(テンセントQQ)
 こちらも中国TencentのメッセージアプリであるQQモバイル(テンセントQQ)は、2014年12月時点の月間アクティブユーザー数が5億7600万人。WeChatとQQモバイルは中国で大きな勢力を持っている。

■Skype
 Microsoftが買収したSkypeは、世界で3億人以上が利用しており、日本では900万人以上が利用している。世界の国際電話のうち3分の1を占めるという。

 計算方法などに違いはあるものの、おおむねメッセージアプリのアクティブユーザー数はFacebookメッセンジャー、WhatsApp、WeChat、QQモバイル、Skype、LINEの順に多いと言えそうだ。

 SNSもメッセージアプリも、Facebook社が最大シェアを手中に納めている。利用率を見ると、SNSからメッセージアプリに移りつつあると言えるかもしれない。SNSの動向と共に、メッセージアプリのこれからにも注目したい。

 ランキングやシェアを見ることで、思わぬ利用実態が見えてくることがある。皆さんも、気になったことは調べてみることで思わぬ発見が得られるのではないだろうか。

著者紹介:高橋暁子

 ITジャーナリスト、コンサルタント。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。小学校教員、編集者を経て現在に至る。最新刊『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎エデュケーション新書)の他、『ソーシャルメディアを武器にするための10カ条』(マイナビ新書)、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』『図解 一目でわかるITプラットフォーム』(日本実業出版社)、『ネット業界 儲けのカラクリ』(中経出版)など著作多数。http://akiakatsuki.com/ Twitterアカウントは@akiakatsuki

■Amazon.co.jpで購入

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ