エフエム東京、BIC、VIP、東京マルチメディア放送は、無料デジタル放送「i-dio(アイディオ)」のプレ放送を3月1日12時から開始。それに合わせて、今日29日にその詳細を解説する記者発表会を開催した。
使われなくなったVHF-Low帯を活用したi-dio
i-dioは、地上アナログテレビ放送終了後に空いた周波数帯(VHF-Low帯=99MHz~108MHz)を利用して開始された放送サービス。ラジオやテレビと同様に無料で利用できる。プレ放送は、東京・大坂・福岡で開始され、サービスインは10月頃を予定。
放送を受信するには、モニター向けに提供している、放送波をWi-Fiに変換してスマホに送信するスマートフォン向けチューナー「i-dio Wi-Fi Tuner」(非売品)を利用するか、すでにチューナーが組み込まれているSIMフリースマートフォン「i-dio Phone」を用い、再生する専用のアプリも必要になる。Android版は3月1日から、iOS版は現在審査待ちで3月上旬の公開を予定しているという。
プレオープンからスタートする番組は、音声が「i-dio Selection」(3チャンネル)「TS ONE」「Amanekチャンネル」の5チャンネル、動画が「Creator's Channel」の計6チャンネル。
音質は320kbps
ハイレゾ再生に対応予定
既存のラジオ・IPサイマルサービスや音楽配信サービスと異なる点として、高音質や映像を送ることができる付加価値を強調。音質では、48KHz/320kbps(MPEG-AAC)、8月頃にはHD Sound(ハイレゾ級高音質)に対応させる。
映像の活用方法として、連動したクーポンやマイル、ゲームアイテム、電子チケットを提案。会場で流されたプロモーション映像では、カーナビと連動し、エリアごとのCMや連動したクーポンの配信シーンを紹介した。
自治体とも連動
地域の防災情報を緊急発信「V-Alert」
i-dioは、自治体自らが活用して地域住民に防災情報を緊急発信する防災情報配信システム「V-Alert」も予定している。放送波で送信するため、通信とは異なり災害発生時のアクセス集中における輻輳もなく迅速に配信。自治体は地域コードタグを付属して配信できるため、情報は集落単位に切り分けることが可能とのことだ。
2019年度は全国エリアに拡大予定
3月現在の対象エリアは、関東甲信越・近畿・九州・沖縄広域圏で、2016年度には東海・北陸・中国・四国・東北に拡大。2018年度には北海道まで拡大し、2019年度に全国にエリアを拡大していく予定。「i-dio Wi-Fi Tuner」のモニター募集も継続的に行なっていき、第1期募集が終了後、第2期として5万台の配布、その後は10万人のモニターを募集していく。