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保存版!インスタ企業アカウントの開設方法と運用のコツ

2016年02月10日 16時59分更新

文●田中千晶/アント

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Instagramを企業のキャンペーンで使う事例が増えています。アカウントの登録方法、ゴールとKPIの設定、投稿コンテンツの方針の決め方まで、Instagramアカウントの運用のコツを紹介します。
(この記事は企業アカウントの作成、運用、広告出稿の事例を解説する連載の2回目です)

企業アカウントの開設方法は個人と同じ

Instagramのアカウントに「個人」「企業」の区別はありません。アカウントの登録にも分かれ道はなく、企業アカウントでないと使えない機能も今のところはありません。個人アカウントがある場合は、企業用のアカウントを別に作りましょう。

Instagramアプリを初めて起動すると、アカウント登録画面が表示されます。「電話番号またはメールアドレスで登録」→「メールアドレスで登録」と進み、メールアドレスとして会社のメールアドレスやメーリングリストのアドレスを入力します。

続いて「プロフィール写真」「氏名」「ユーザーネーム」「パスワード」を設定します。

プロフィール写真

企業やブランドのロゴを設定します。円形に切り抜かれて表示されるので、ロゴが欠けないように位置やサイズを調整しましょう。

氏名

ユーザー検索で見つかりやすいように、企業名やブランド名を、もっとも知られた表記で登録します。(登記上は「東京瓦斯」でも「東京ガス」で登録したほうがよい、という意味です。「公式」などを付けてもよいでしょう)

ユーザーネーム

英語表記で企業名やブランド名を設定します。できるだけ短く、判別しやすくします。

最後に、Facebookやスマートフォンの連絡先を読み取って、Instagramでフォローする友達を追加する画面が表示されます。個人所有のスマホ内には私的な連絡先が入っていたり、企業所有の検証機には開発者のテストアカウントが入っていたりしますので、企業アカウントの登録ではスキップしたほうがよいでしょう。

アカウントの開設に続いてプロフィールを設定します。アカウント画面の右上にある「オプション」ボタン(歯車のボタン)をタップして、「プロフィールを編集」画面で、プロフィール写真、WebサイトのURL、アカウントの紹介文を登録します。

WebサイトのURL

自社公式サイトのURLなど、誘導したいサイトのURLを設定します。広告を除くと、Instagram内ではほぼ唯一、外部サイトへ誘導できる貴重な手段ですので、必ず登録します。もっとも重要な設定です。

アカウントの紹介文

簡単なプロフィールやアカウントの方向性(どんな写真を投稿するのか)を書きます。企業アカウントでは、ブランドの概要、企業理念、キャッチフレーズなどを記載するとよいでしょう。

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スターバックスの公式アカウント(STARBUCKS_J)の例

「オプション」メニューの「リンク済みアカウント」から、FacebookやTwitterなどのSNSとの連携を設定すると、Instagramへの投稿と同時に他のSNSへも投稿できます。特にFacebookと連携しておくと、Facebookページに「いいね!」しているユーザーがInstagramでFacebook連携を設定した際に、Instagramにも友達として表示されます。実際に同時に投稿するかは投稿時に選べますので、連携させたほうが便利です。

Instagramで著名人などにお墨付きを与える「認証バッジ」は、現在のところ「一部の著名人、有名人、ブランドのみ」限定で、ユーザー側からはリクエストできません。

そこで、プロフィール欄に公式サイトのURLを記載したり、FacebookやTwitterの公式アカウントと連携させます。SNS側の認証を伴うので、「本物のアカウントである」ことを示せるわけです。こうしておけば、ユーザーに勝手アカウントでは?と思われなくなります。

複数アカウントの切り替えが可能に

米国時間2月8日、Instagramはアカウント切り替え機能をリリースしました。バージョン7.15以上のアプリでは、プロフィール画面の「オプション」メニュー「アカウントを追加」を選ぶと、別のアカウントでのログインができます。

写真を投稿してみよう

アカウントの開設とプロフィール作成が完了したら、写真を投稿してみましょう。撮った写真をその場ですぐに発信するのがInstagramの特徴ですので、基本的にはスマートフォンからしか投稿できません。スマートフォンのカメラで撮影するか、撮影済みの写真ファイルを選択し、アップロードします。

投稿にはコメントや位置情報、ハッシュタグを付けられます。

ハッシュタグを設定しよう

ハッシュタグとは、シャープ(#)から始まるキーワードのことで、ユーザーが自由に作成できるカテゴリーやタグのようなものです。

ハッシュタグを付けて投稿された写真は、Instagram内で検索できます。多くのInstagramユーザーはハッシュタグを手掛かりに写真を検索するので、ハッシュタグを付けることで、フォロワーやファン以外へも投稿を拡散したり、アカウントを露出したりできるのです。

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北欧暮らしの道具店のハッシュタグの例(https://www.instagram.com/hokuoh_kurashi/)

ハッシュタグを作成するのはとても簡単で、ハッシュタグとして使いたいキーワードの先頭に 「#」を付けるだけです。投稿コメント内であれば、ハッシュタグの位置はどこでも構いません。日本語も使用でき、1つの投稿で最大30個まで付けられます。

ハッシュタグは、以下のようなキーワードを選ぶとよいでしょう。

  • 写真に関連し、Instagram内で盛んに使われているキーワード
  • ターゲットとするユーザーが好むキーワード
  • 企業名やブランド名、商品名を表すキーワード

特に、定番のハッシュタグやトレンドとなっているハッシュタグは、積極的に使いましょう。Instagramのハッシュタグ検索では、投稿されている件数が表示されます。投稿する前にキーワードの投稿件数を調べ、類似するキーワードの中から投稿件数が多く、実際によく使われているものを選びましょう。

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投稿件数を調べてキーワードを選ぶ

また、一般的なキーワードではなく、あえてユニークなハッシュタグを付けてフォロワーの関心を惹くこともできます。

例) #今日は天気がサイコーで気分もサイコー

ビジネスガイドをチェックしておこう

Instagramは、企業向けのビジネスガイドを公開しています。Instagramの投稿のポイント、キャンペーンの実施方法、成功事例などが紹介されています。あわせてチェックしておきましょう。一部ページの閲覧にはFacebookへのログインが必要です。

・https://business.instagram.com/

目標とKPIを設定しよう

ここまでで、Instagramのアカウントの開設から、投稿手順までを一通り説明しました。企業アカウントの運営を本格的に始める前には、目標を設定しておきましょう。もっとも大切なことは、「何のためにInstagramを使うのか」を明確にすることです。

  • ブランド認知度の向上/新規顧客へのリーチ
  • 既存顧客(ファン)に対する好感度の向上
  • 潜在顧客の購入意向の向上、店舗等への集客

など、Instagramのアカウント運用を通じてどのような課題を解決したいのか、何を達成したいのかを考えます。Instagramの中心価値である「写真・動画イメージによる特別なブランド体験」によって何が得られるのか? との観点も含めて検討しましょう。

目標が決まったら、達成のための計測指標として、KPI(重要業績評価指標)を設定します。InstagramはFacebookやTwitterとは異なり、投稿からWebサイトへの流入はほとんど期待できないので、以下のような指標を使います。

  • フォロワー数
  • コメント数
  • いいね!数

フォロワー数は、アカウントの成長を見る上で重要な指標となりますし、コメント数はフォロワーがアカウントにどれほど関心を寄せているかを測る指標になります。目標がブランド認知度の向上であればフォロワー数、好感度の向上であれば「いいね!」数がKPIになるでしょう。

アカウント運営の方針を決めよう

目標が決まったら、アカウント運営の方針を定めます。方針を定めることで、投稿内容に一貫性を持たせ、何を投稿したらよいのか? に悩まずに運営できます。

方針を定めるにあたっては、次の3つを考えましょう。

  1. 誰に向けて(→ターゲット)
  2. 何を(→テーマ)
  3. どう伝えるか(→表現方法)

このうち、アカウントの軸となるテーマは、「自社商品の使い方」「社内風景」「商品写真」などが考えられます。あまり難しく考えず、例えば、鉄道会社であれば以下のように考えられるでしょう。

ケース1:鉄道ファン向けにイメージアップを狙う場合

  1. ターゲット:自社路線に興味関心がある鉄道ファン
  2. テーマ:車両や車内装飾、グッズ、鉄道施設など
  3. 表現:普段乗客が立ち入れない場所(運転席など)から撮ったり、働いている人にしかわからないマニアックなものを撮ったりする。
    連想されるイメージ=おもしろい、かっこいい、実際に見てみたい
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想定するコンテンツのイメージ

ケース2:訪日外国人向けに集客を狙う場合

  1. ターゲット: 訪日中または日本に関心があり、訪日を計画中の外国人
  2. テーマ:沿線の観光名所の風景、お店、食べ物など
  3. 表現:日本らしさ、異文化が伝わる光景を切り取ったり、季節による変化を表現したりする
    連想されるイメージ=おいしそう、きれい、行ってみたい
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想定するコンテンツのイメージ

例えば、「北欧、暮らしの道具店」は、自社商品の写真のみならず、社内風景や日常のできごとを投稿し、親近感のあるブランドのイメージを作っています。

また、米スターバックスは、「one person, one cup, and one neighborhood at a time」をテーマに、自社ドリンクがある光景を中心に投稿しています。

重要なのは、テーマからぶれないコンテンツを投稿することです。最初に定めた方針をきちんと守ることによって、企業やブランドの一貫した世界観を作り、目標に対してぶれないアカウント運営ができます。

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