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アナログ回路を省略して回路構成削減し消費電力を低減

東芝、世界最小消費電力で動作するBluetooth LE受信器技術を開発

2016年02月03日 16時26分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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試作したBLE用無線受信チップ

 東芝は2月1日、Bluetooth Low Energy(BLE)用の新たな無線受信アーキテクチャーを開発、世界最小の消費電力での受信に成功したと発表した。

 ウェアラブルデバイスなどでは取得した生体データを消費電力の少ないBLEを使って転送する製品が多いが、より小さなデバイスで長時間充電なしで動作させるには、さらなる低消費電力化が必要とされる。

 東芝では、消費電力低減のための新たな受信アーキテクチャーを開発した。従来2つの信号系統(同相成分と直交成分)のアナログ信号処理回路を用いたデータ復調処理を、周波数シンセサイザーの設定周波数を工夫することで1系統(同相成分)のみで実現している。

アナログ回路を省略することで大幅に構成部品を減らしている

 さらに、デジタル型周波数シンセサイザーのノイズ除去機能を活かすことで、A/D変換器も不要とした独自の復号処理構成としている。この2つの回路を省略したことにより回路構成は大幅にシンプルとなり、従来のアナログ回路に比べて約10%の消費電力削減が可能となったという。

 東芝では、ウェアラブルデバイスやインフラ監視用センサーネットワークなどの需要に向け、早期の実用化を進めるとしている。

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