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Jollaがついに「Jolla Tablet」プロジェクトを打ち切りへ

2016年01月29日 21時00分更新

文● 末岡洋子

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 Jollaは1月28日、出荷が遅れていた同社初のタブレット「Jolla Tablet」について、プロジェクト打ち切りを発表した。事前予約をしていたクラウドファウンディング参加者に対し、2月中に540台を出荷し、残りは返金する。

 Jolla TabletはJollaが2014年11月に発表したタブレット。同社が開発するモバイルOS「Sailfish OS 2.0」を搭載し、1.8GHz動作でクアッドコアのインテルAtomを搭載、メモリーは2GB、ストレージは32GBで、画面は解像度2048×1536の7.85型IPS液晶などの特徴を持つ。クラウドファウンディングサイトのIndiegogoで購入に申し込んだ参加者に直販するというモデルをとる。Indiegogoでは、189ドルからとなっていた。

発表当時のJolla Tablet

 今回のJollaはIndiegogoで早期に申し込んだ人に540台を出荷するが、それ以外の参加者に対しては返金すると発表した。

 Jollaの共同設立者兼会長のAntti Saarnio氏によると、2014年末から2015年始めにかけてIndiegogoで行った合計2回の調達プロジェクトは成功したが、その後すぐに部品調達とディスプレーの品質という2つの問題にぶち当たったという。それでも見直し後のプロジェクト工期で製造と出荷が可能との見通しのもと、2015年8月から9月にかけて事前予約キャンペーンを展開した。そして10月に無事、最初のバッチを出荷した。台数にして121台だ。

 しかしその後に、部品供給側が抱えていた問題があり、工場が2度変更になるなどのトラブルが発生する。同じ頃、Jolla自体も秋に予定していた投資ラウンドがうまくいかず、財務上苦境に陥る。12月に無事投資を受けることができたが、フィンランド法の下で一時解雇などのリストラを講じており、体制を整えるのに時間がかかっているとのこと。

 Jolla Tabletの一件でコミュニティーが受けた面倒を考え、これ以上の延期は難しいという判断に至ったと説明している。さまざまな解決策を考えたが、タイトな財務状況が難しくしていたこと、遅れが長引いたことから必要な部品供給が受けられないことも背景として説明している。

 540台は2月に出荷を開始するとともに、それ以外は送料を含めすべての金額を返金する。返金は第1四半期中に半分、残りの半分は2016年内に行うとしている。

 Aaarnio氏の発表に対し、Jollaコミュニティからは「やっと状況がわかった」「(2015年)9月から、ずっとこんな連絡を待っていた」「払い戻しにちょっと懐疑的だ」「きちんとプロジェクトを終えてデバイスを出荷すべきだったのでは」「タブレットキャンペーンに参加したのはJollaをサポートしたかったから、自分のお金を寄付したい」など多数のコメントが寄せられている。


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