初代に立ち返えりつつも
技術的には初代を凌駕! 歓迎すべき製品
過去、Boogie Boardは進化したい一心で、さまざまな新しい機能に食指を動かした結果、蛇足的機能のBoogie Boardを多く産み出してきた。
しかし、Jot8.5は、「Boogie Boardのよさのエッセンスは、すべて初代Boogie Boardにある」ということに、製造販売元のケント・ディスプレーが再認識した歓迎すべき商品だ。
初代Boogie Boardの改良版として登場したJot8.5は、好みの分かれそうなクセのあるインダストリアルデザインを除き、すべての技術面において初代のBoogie Boardを凌駕した初めての後続商品だ。
筆者は、多機能化と時代に追いつこうとデータ共有を目指した「Boogie Board RIP」(関連記事)や「Boogie Board SYNC」(関連記事)を決して嫌いではないが、いずれもできることが中途半端で、操作が面倒なので長続きしないことが最大の欠点だと思っている。
データ共有を考えるなら、Boogie Board上のアップロードボタンさえ押せば、テザリング中のスマホ内アプリで設定したクラウドストレージに、一気にアップロードできるようにシンプルな単機能構造にすべきだ。
いろいろなことをできるようにすることが、総合機能として便利なのではない。ということを理解してほしい。
ただ、描いて消せるだけの最小LCDサイズの「Boogie Board Jot4.5」は、買ったその日から筆者宅のリビングのTVリモコンの横で大活躍している。テレビやDVDムービーなどを見ていて、見つけた番組情報や俳優の名前、録画しないといけないToDoなどを一瞬の内に記述するためのアイテムとして家族全員が活用している。
Boogie Boardが目指すべきはコンプレックスなデバイスではなく、特定要素の限定機能をシンプリファイにまとめ上げたモノだろう。
昨今、多くのペン系デバイスが登場してきたが、筆者が現在、同時並行的に使っているのは、前述のソニーのデジタルペーパー、アップルのiPad Pro、そしてJot8.5の3つだ。
理想を言えば、この3つのいい所だけをすべて1台のハードウェアにまとめ上げれば最高なのだが、そんな商品の登場を待っていたら、生きている内に実現しそうにはないだろう。
残念なことだが、まだまだこの先もペン系デバイスは、ユーザーが機材の「適材適所」の「組み合わせ」を「工夫」して「使いこなし」を「繰り返す」のみなのだ。
今回の衝動買い
アイテム:Boogie Board Jot8.5(日本での商品名はBB-7)
価格:ヨドバシ・ドット・コムにて6420円で購入
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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