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“ベアメタルSDN”最新版ではファブリックに仮想スイッチも取り込む

「OpenStack進化を阻害するNWは改善を」ビッグスイッチCEO

2015年11月09日 14時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 安価な“ベアメタルSDN”ソリューションを開発し、広範な企業にSDNを普及させようと目論む新興企業、米ビッグスイッチネットワークス。「OpenStack Summit Tokyo」に合わせ来日したCEOのダグラス・マレー(Douglas Murray)氏に、あらためてその狙いやSDNソリューションの最新版について聞いた。

ビッグスイッチネットワークス(Big Switch Networks)CEOのダグラス・マレー(Douglas Murray)氏。同社の業績は好調で、7連続四半期連続で平均40%の成長、対前年比で365%の成長を示している

メインフレームならぬ“ネットフレーム”を打ち破れ!

 ビッグスイッチは、安価なベアメタルスイッチ向けのネットワークOS「Switch Light OS」と、独自のSDNコントローラーを組み合わせた“ベアメタルSDN”ソリューションを開発している企業だ。2010年にスタンフォード大学のSDN研究チームを母体として設立され、現在はリーフ/スパイン型のファブリックである「Big Cloud Fabric」、およびネットワークモニタリング「Big Monitoring Fabric」という、データセンター向けのSDNソフトウェアソリューションを提供している。

「Big Cloud Fabric」はリーフ/スパイン型のネットワークファブリックを構成するSDNソフトウェア。最新版では物理スイッチだけでなく仮想スイッチにも対応した

 ビッグスイッチの目標を端的に言うと、「グーグルやフェイスブックのようなハイパースケール企業が利用するSDN/ネットワーク管理技術のエッセンスを、より広範な、一般的な企業にも提供すること」だ。

 マレー氏は、ネットワークの世界はこの5年間で、それ以前の20年よりも急速なイノベーションを遂げつつあると語る。その「イノベーション」は、コンピューター/サーバー市場がこれまで遂げてきた変革と似ている、というのが同氏の主張だ。垂直統合型のメインフレームが、オープンなx86アーキテクチャに取って代わられ、チップ/ハードウェア/ソフトウェアのスタックが「分離」したことで、現在では顧客が自由にハードウェア/ソフトウェアを選ぶことができる。顧客が「選択肢」を手にしたことで、市場では価格競争やイノベーション競争が進んだ。

 一方で、ネットワークの世界はこの動きに乗り遅れたと、マレー氏は指摘する。現在でも、チップ/ハードウェア/ソフトウェアがすべて同じベンダーから提供される、メインフレームのような“ネットフレーム”が主流だとマレー氏。ビッグスイッチでは、ここにくさびを打ち込もうとしている。

ネットワークの世界でも、ブロードコム製チップがx86のような業界標準となり、安価かつ40G/100G対応のパフォーマンスを持つベアボーンスイッチが登場したことで、ソフトウェアの選択肢が生まれつつある

 ビッグスイッチのSDNソリューションは、安価なだけではなく「シンプルさで顧客の評価が高い」とマレー氏は語る。“ネットフレーム”のファブリック製品と比較した第三者評価では、セットアップと導入は10倍速く、調査やトラブルシューティングは12倍効率的だったという。一方で、導入/運用にかかる総コストは半分以下だ。

シンプルなBig Cloud Fabricは、コスト低減だけでなく導入や運用の迅速化、効率化にも効果があるとマレー氏

(→次ページ、OpenStack対応を重視、最新版は物理+仮想スイッチでSDNファブリック

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