「iOS 9」における大きな変化は、iPhoneとiPadで異なる仕様が出てきたことだ。これまでは一部表示方法が異なる程度で基本的に同一仕様で、たとえばiPhoneユーザーがiPadを使っても操作面で迷う場面はほとんどなかった。しかし、iOS 9ではそれが大きく変わる可能性がある。発表イベントを見た方なら、11月発売予定の12.9型「iPad Pro」で特にその変化が出るだろうと感じているハズだ。
そこで、「iPad Air 2」にiOS 9をインストールし、具体的にどのように変化したのかチェックしてみた。「iPad mini 4」がほしいと考えている人にも非常に参考になるはずだ。
まずは「iPad」向けの機能概要と対応機種
iPhoneで追加されたiOS 9の新機能は、すべてiPadでも使用できる。しかし、「Slide Over」「Split View」「ピクチャ・イン・ピクチャ」の3機能は、iPadのみで使用可能だ。さらに、現時点でフル対応しているのは、「iPad Air 2」「iPad mini 4」の2機種のみ。「Slide Over」と「ピクチャ・イン・ピクチャ」は、iPad AirやiPad mini 2までとなっている。
機能の概要からみると「Slide Over」「Split View」は画面分割機能で、「ピクチャ・イン・ピクチャ」は動画をミニウィンドウで表示する機能だ。いずれもマルチタスクキングを強化したもので、これまでシングルタスク前提だった作りから脱却した形だ。
特に「Slide Over」「Split View」は、例えばSNSなどを見ながらウェブブラウズといったことが可能になり、アプリをわざわざ切り替える必要がない。
Windowsタブレット、もしくはSamsung製Androidタブ「Galaxy Tab S」などを操作した経験があるなら、ようやくといった印象は強いだろう。またSurface登場時にiPadでも画面分割できたらいいのにと思った人も多いハズだ。
とはいえ、Appleの場合、枯れた機能をキレイにまとめてきた背景も強いので、そのあたりのお約束は無視して、素直にいい機能だと思っていい。