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ユーザーではなく、情報におもしろさがある

流行らないからおもしろい! 新感覚SNS「Plag**」の魅力

2015年10月10日 12時00分更新

文● 四本淑三

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投稿にだけ興味を持つところが最も素晴らしい

 Twitterがサービスを始めた2000年代の半ば頃は、まだインターネットの水平性のような理想論が頭のどこかにうっすら残っていて、非対称性の強いTwitterの仕組みがインターネット的ではないことに、私は不満を持っていました。

 インスタントに有名人を作り出す仕組みとして、テレビとそう大差ないわけです。実際、間もなく「twitterの有名人」のような方々が現れ、フォロワーとフォロイーの関係がレガシーメディアそのものの様相を見せ始めます。

 しかしフォローはできない、投稿も検索できないという、ユーザーの属性を追いかける機能がないせいで、Plag**にはTwitterのような有名人はいません。たまたまテレビか何かに出ている有名人が使っていたとしても「ああ、あれはよそで有名な人だよね、確か」と画面の上を通り過ぎるだけです。

 だからPlag**のユーザーは、投稿者に見えた物、考えたこと、そこに示されたものだけに興味を持つしかないわけです。これは誰が言ったから信じる、信じないといった、受け手側の思考停止に対する挑戦でもあります。そこがPlag**の最も素晴らしいところだと思っています。

 だから大ブレイクはしないだろうなあ、とも思うのですが。



著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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