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業界人の《ことば》から 第163回

企業家は数学者と違い、直面した課題に気付けばすぐ起き上がる、その解決が社会的利益を生む

2015年09月24日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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需要をあらかじめ予測し、信頼できるドライバーを派遣する

 信頼性を実現するために、いくつかのポイントがあると、カラニックCEOは語る。

 ひとつは、需要にあわせてタクシーを供給するという点だ。

 「需要予測は、UBERにとって、最も重要な要素のひとつ」と前置きし、「これから15分後に、どのエリアに、どれぐらいのデマンドがあるのかということを予測する。そこに対して、どういったドライバーのクルマを、どこから、どれぐらい流し込むことができるか。ヒートマップを作り、需要にあわせて、供給する。デマンドが起きる前に、どう手を打つかことができるかが重要になる」という。

 2つめは、ドライバーのレイティングである。利用者は5段階評価でドニイバーを評価。それをもとにドライバーの質を判断。レイティングの高いドライバーだけが仕事を続けられるという仕組みだ。これがUBERの信頼性を維持することにつながっている。

 そして、需要にあわせて、プライスをコントロールし、より低価格で提供するという仕組みを採用している点だ。

 「株式を売りたい人と買いたい人の関係と同じ。需要と供給に基づいて、最適な料金を提供する。ここにテクノロジーを活用している。サンフランシスコにおいては、一般的なタクシーよりも、約40%安い価格でUBERを利用できる。タクシーの料金が高いという状況を払拭した」と語る。

 これも、UBERの信頼性を高める要因のひとつだ。

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