auのネットワークを使った格安SIMで有名な「mineo」がいよいよNTTドコモのネットワークを使ったサービスを開始した。
利用料金はドコモのネットワーク利用の格安SIMと同等だが、6ヵ月間タダに近い金額で使えるキャンペーン(http://mineo.jp/docomo_reserve/)を行なっているなど、格安という点では見逃せないサービスとなっている。そこで、サービス開始後2週間の速度や使い心地などを試してみた。
深夜は爆速! mineo(ドコモ)は突出した速度を記録
まず、最初に測定したのは深夜帯でもある9月15日午前3時。1日のうち、トラフィックがもっとも下がるのがだいたいこの時間の前後だ。
夜更かしの人でも寝てしまい、早起きの人でもまだ起きない時間帯。この時間帯の数値が何の意味を持つのかは深く考えないとして、とりあえず最高速度を記録しそうなのもこの時間帯である。
ドコモネットワークの計測には1台の「ARROWS NX F-05F」でSIMを差し替えて行なった。auネットワークのmineoについては「URBANO L01」を使い、速度測定アプリ2種をそれぞれ複数回測定して中間値をとった。
まず、mineo(ドコモ)は下りで70Mbps越えを連発、瞬間的には80Mbpsも記録するほど高速だった。しかし、この速度は安定して出たわけではなく、もう少し落ち込むこともあった。上の表は複数回測定したうちの中間値を示してある。
続いてはドコモ契約(プロバイダーはspモード)のSIMを試したところ、46Mbpsを記録した。なぜかこの時間帯だけはspモードからRBBTODAYの計測だけがエラーになっていまい、何度やっても計測できなかった。その他もほぼ同様に爆速。非常に高速な数値を記録した。
午後は測定サイトによって異なる結果に
次に9月15日午後3時前後に計測した。深夜帯よりもは速度が落ち込むが、下りで30Mbps超を連発するなど良好だった。
mineo(ドコモ)は「OOKLA Speedtest」では4銘柄のうち最低の速度だが、RBBTODAYの計測ではトップ。どちらの計測でも安定的に速いのはドコモ、そしてIIJmioもドコモに近い速度を記録している。
この時間の特徴を強いて言えば、mineo(au)の上りが遅い点くらいだが、実際にスマートフォンでウェブサイトを表示させてページ推移をしても特別遅いとは感じられなかった。
上りが遅いとページ推移のタッチ後の反応が遅くなると思われるが、言われてみれば遅いかもしれない……という程度の違いだった。
今回計測した4銘柄の格安SIMであれば大きな性能差はなく、午後3時の利用に限って言うと、いずれを選んでも速度や快適さはほぼ同等と思われる。
差がついたのは午後9時の速度
差がついたのは午後9時。速いところと遅いところの差がはっきりしてくる。一般的に夕方から深夜の入り口にかけてトラフィックが上がっている時間帯。リラックスしてスマートフォンでさまざまなことをする時間でもあるからだ。
格安SIMにおいても昼食時間帯の極端な落ち込みを除けば、一日で最も速度が落ちてくる時間帯でもある。
そして、やはりというか速いのはドコモ契約のspモード。逆に言えば格安SIMと比べてはるかに高い通信料金なのでこれくらいのパフォーマンスは当然なのだが、混雑時でも速度を出したいならドコモ契約という状況は揺るぎない。
では格安SIMはというと、mineo(ドコモ)が良好な数字を出している。ドコモ契約との利用料金の差は端末購入サポートを除けば4倍以上あり、それを考慮すればコストパフォーマンスという点では非常に良好だ。
(次ページへ続く、「現在は良好なmineo(ドコモ) ユーザー増加によりパフォーマンス低下もありうる 」)

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