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オフライン再生に対応すれば「AWA」も楽しみ

Apple Musicの対抗馬はアジア最強の定額配信「KKBOX」か

2015年08月22日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 今回はApple Musicの対抗馬を考えてみよう。

 前回書いたような料金設定のハードルの低さで、本命はLINE MUSICではないかと私は考えている。日本ではSpotifyのような広告型無料プランには、コンテンツ提供側の抵抗が根強い。そこで、LINE MUSICには「学割」や「時間制」といった料金設定が設けられている。これは実質的な月額料金の値下げだ。

 ただ、LINE MUSICは、あくまでもLINEユーザーに向けたサービスで、Apple Musicに対する直接の競合とは考えられない。また、機能面で言ってもレコメンド機能がない。曲の紹介は事実上、ユーザー間でのシェアに任されている。

 この点で、Apple Musicと真っ向から競合するのは、Apple Musicのサービスイン直前に始まった「AWA」、そしてもっと以前からサービスしている「レコチョクBEST」と「KKBOX」だろう。それらを個別に見ていこう。

Apple Musicにさきがけ、2015年5月末にサービスインしたAWA。後発のサービスらしく洗練されたアプリデザインとレコメンド機能に特徴がある

レコメンド制度が高いAWA

 AWAはエイベックスデジタルが楽曲の調達、サイバーエージェントがアプリケーション開発を担当するサービス。エイベックスはLINE MUSICにもジョイントベンチャーとして参加しているが、AWAはLINE MUSICとサービスの方向性が違うという判断なのだろう。

 力が入っているのはレコメンド機能で、特に秀逸なのが関連曲を再生する「ラジオ」機能だ。その選曲の的確さと適切な振り幅は、すでに定評のあるApple Musicに負けていない。起点となる曲から、延々とつながってゆく音楽の旅が続けられる。

トーキング・ヘッズを起点として「ラジオを開始」すると、トム・トム・クラブ、ワイヤー、ディーボ、ジョイ・ディヴィジョン、エイドリアン・ブリュー、エルヴィス・コステロ、テレビジョン、デヴィッド・ボウイ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ザ・キュアー、カーズ……と、実にごもっともな感じの選曲が続くただし、関連する音源の少ないアーティストの場合は、ラジオの開始に失敗することもある。そして、AWAの再生時に気になるのは、タイムプログレスバー(実際には再生ボタンを囲むオレンジ色の円)で再生位置を動かせないこと。「何分何秒からのあのフレーズが聴きたい」と思っても、最初から再生を始めるしかない

 レコメンドの一環として、プレイリストを作って、ほかのユーザーに向けて公開して共有するという機能もある。これは拡散する手段が限られるところに課題はありそうだが、AWAならではの機能でもある。

 サービス自体はまだ開発途上で、現時点ではPCでの再生や、オフライン再生に対応していないが、このうちオフライン再生は8月24日に提供予定。PC再生の対応も準備中ということになっている。

 サービスインは2015年5月27日。最初に登録したユーザーのトライアル期間もそろそろ終わる頃で、実際にどれくらいのユーザーが課金に応じるのかも注目したいところ。料金は“プレミアム”が月額1080円、オンデマンド再生のできない“ライト”が月額360円。利用開始から90日はトライアル期間としてプレミアムの全機能が使える。

(次ページでは、「日本では知名度の低い、アジア最大のサービス」)

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