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HD Impressionのハイレゾサラウンド音源・第2弾

サラウンドは空間だけでなく、音の緻密さや分離もよくなる

2015年07月30日 13時00分更新

文● 小林 久/ASCII.jp

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 ハイレゾ収録のサラウンド音源にこだわる新進レーベル"HD Impression"。その第2弾配信が、7月29日にe-onkyo musicで始まった。納品直前、制作作業を進めるHD Impressionの代表・阿部哲也氏のお話を聞きながら、オンキヨーの視聴室でそのサウンドを確かめることができたのでその様子を紹介する。

 HD Impressionが第2弾の配信で提供する楽曲は下記の2作品だ。

Prologue
Rose des Vents
ダウンロード:「e-onkyo」 「e-onkyo」(HPL)
ステレオ版:2000円(WAV/FLAC)
サラウンド版:2500円(WAV/FLAC/DSD)
HPL版:2500円


The Joint Concert 2015
横浜ブラスオルケスター/関西学院大学応援団総部吹奏楽部
ダウンロード:「e-onkyo」 「e-onkyo」(HPL)
ステレオ版:1500円(WAV/FLAC)
サラウンド版:2000円(WAV/FLAC/DSD)
HPL版:2000円

FLACやWAVに加え、DSDやHPLでの配信も

 Rose des Ventsはボーカルの高橋美千子さん、バイオリンの牧山純子さん、ギターの諏訪光風さんによるアンサンブル。スパニッシュケルトにクラシックやジャズの風味を加味した演奏を展開しているとのこと。今回はアルバム「Prologue」の中から「Down By The Salley Gardens」を試聴した。ジャズの名曲をアレンジしたもので、ホールでの演奏。一組のワンポイントマイクを使用して収録しており、ほぼ一発録音に近い状態だったという。練習や調整を進めつつ、3テイク程録音してベストのものを選んでいる。

 横浜ブラスオルケスター/関西学院大学応援団総部吹奏楽部The Joint concert 2015は、吹奏楽の収録。2015年6月28日に開催されたばかりの演奏会で、ホールは尼崎市のあましんアルカイックホール。マイクはクラシック録音でよく用いられるDPA4006といった機種を前方・側方・後方に向け、かつ上下にも立てて、左右各4本ずつ使用している。設置位置はステージ近く、指揮者から3メートルほど後方で指揮者の耳と同じぐらいの高さとのこと。

サラウンドになると、定位だけでなく分離もよくなる

 両作品に共通するのはライブ感を強く感じさせるということ。ライブ収録であるジョイントコンサートはもちろん、Prologueについても楽器ごとの収録ではなく実際に合わせている様子をほぼ一発で録音している。演奏者の側にも緊張感があるはずで、それがどう伝わってくるのかが聴きどころになるだろう。

HD Impression 代表の阿部哲也氏

 まず、例によってステレオ、サラウンドと順に試聴し、聴き比べる。Mac Pro上のDigital Performerから阿部氏が持ち込んだインターフェースを介してパイオニア製のAVアンプに送り、5台用意されたB&W 801シリーズとオンキヨー製のサブウーファーを駆動する。

 機材および環境は制作に使用した機材とまったく同じだ。サラウンド音源というと、まず定位感のよさを想像するとことろだが、それだけではない。実は個々の楽器の描きわけ(音の分離のよさ)や付随する情報量やニュアンスの豊富さといった部分に如実な差が出てくると実感した。

 映画の演出でも重要な役割を果たす、サラウンド。しかし、HD Impressionの音源ではこうしたエンタメ的な要素ではなく、より自然な音場感であったり、現実の空間にいるような感覚を味わうという点に主眼が置かれている。

 だから実際に聴くと、聞き手と演奏者の位置関係に大きな差は出ない。サラウンドでもステレオでも音が前にあるという感覚に違いはない(演奏者は聞き手=マイクの正面にいるのだから当たり前だ)し、音が左右に動いたり、後方で鳴っているという感覚はない。

 逆に言えば、音の広がりや楽器の位置関係はステレオ再生でも十分に優れている印象だ。しかしこれが、サラウンド再生になると、正面からくる直接音と左右や背後からくる間接音がより明確に描き分けられることになる。結果として定位がより明確となり、音がより細かに分離する感覚を喚起するのだ。

 サラウンドになったことで音源が内包する情報量が増えた、あるいは楽器の描きわけがより明瞭になったという感覚を味わえたのは、今までにない経験で、今回の収穫だったように思う。

 もちろん空間表現も優れている。Rose des Ventsが奏でるバイオリンが高い天井の上へ上へ飛んでいく感覚を味わえるなど上下方向の広がりを感じたし、ジョイントコンサートの音源では会場にいる人たちの衣擦れや咳といったちょっとした物音の位置関係が明瞭にわかったりして、演奏された環境が如実に伝わる。こういった情報は演奏する場、そして演奏する人たちの緊張感もよりあからさまにするはずで、演奏の雰囲気をより豊かに伝えていると確認できた。

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