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「HP ENVY Phoenix 850-090jp/CT」

8コアCPUやGTX 980も対応! とことん速い新生「ENVY Phoenix」

2015年08月03日 11時00分更新

文● 高橋量、編集●金子/ASCII.jp

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新ケースはメンテナンスも簡単

 「HP ENVY Phoenix 850-090jp/CT」の内部を見てみよう。サイドパネルは大きなネジで固定されているが、素手で外すことが可能でメンテナンスが簡単だ。ちなみにサイドパネルには大きな吸気口がひとつだけ用意されている。従来モデルでは各所に分散されていた吸気口をひとつにまとめて大型化することで、自然吸気による冷却効果を高めることが狙いだ。

背面のネジで簡単に取り外せるサイドパネル。大きな吸気口がひとつだけ用意されている

左側面には吸気口は用意されていない

 「HP ENVY Phoenix」シリーズでは、電源ユニットが筐体上部に設置されているのが特徴だ。熱は下から上へと伝わるため、電源ユニットを上に配置することでほかのパーツに影響を与えることなく効果的に排熱できるという効果がある。

「HP ENVY Phoenix 850-090jp/CT」の内部。電源ユニットは向かって右上に配置されている。電源ユニットは500Wで、80PLUS BRONZE相当

マザーボードが通常とは逆に向きに取り付けられていることがわかる

冷却効果と静音性の高い水冷式クーラーを採用

 CPUの冷却には、水冷式のクーラーを採用している。水冷式のメリットは、ファンによる送風で冷却する一般的な空冷式に比べて冷却効果が高い点だ。またファンの回転数が少ないことから、動作音が小さくなるという効果もある。負荷の高い重量級のゲームを快適にプレーするにはピッタリなのだ(大型の空冷式クーラーのなかにも冷却効果と静音性に優れるものもあるが、設置スペースが大きくなるため筐体サイズが大きくなってしまう)。

水冷クーラーがCPUの熱を吸収し、冷却液とともにポンプ内を通って、ラジエターから排熱される仕組み。実際に負荷の高いベンチマークを実行しても、動作音はほとんど気にならなかった

 試用機ではグラフィックボードGeForce GTX 960のショート基板が使われていた。より高いグラフィックス性能を求めるなら、上位のGTX 980を選ぶといいだろう。

試用機に搭載されていたグラフィックボード。GPUはGeForce GTX 960で、サイズの小さなショート基板タイプだ

考えられたエアフローで高負荷でも最高温度は55度

 エアフローとしては前面とサイドパネルから吸気し、背面パネルから排気する流れとなる。主な熱の発生源であるCPUとグラフィックボード、電源ユニット、ストレージが分散して配置されているので内部に熱が貯まることなく、効果的な冷却が可能だ。実際にベンチマーク中にCPUの温度を計測してみたところ、CPUに高い負荷がかかった状態でも最高温度は55度前後だった。この結果を見ても、「HP ENVY Phoenix 850-090jp/CT」の冷却効果がかなり優れていることがわかる。

「HWMonitor」によるベンチマーク時のCPU温度。このときはたまたま部屋のクーラーの調子が悪くて室温が高く、アイドル状態でも最低温度が40度以上だったのだが、ベンチマーク中でも55度を超えることはなかった。GPUは82度と高めだが、GTX 960の最大温度は98度であるため多少の余裕がある状態だ

前面に空冷ファンはないのだが、サイドパネルの大きな吸気口から自然吸気が効果的に行なわれるため、ストレージの温度も上がりにくい。ちなみにストレージはレバー操作で取り外しが可能。ツールレスでメンテナンスが簡単だ


 

(次ページ、「ENVY Phoenix 850をお得にゲットする方法を伝授」に続く)

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